イギリス式のガーデニング-イングリッシュガーデン-を取り入れよう

2025.03.30

お役立ち情報

イギリスの映画や街並みがお好きな方は、ナチュラルかつドラマチックなイングリッシュガーデンを目にしたことがあるのではないでしょうか。特にガーデニングを普段から楽しまれる方にとって、一度は憧れる庭園スタイルかと思います。


つくり込みすぎず、ナチュラルに花が咲きほこるイングリッシュガーデンは、自然の姿を大切にする日本の造園スタイルとも似通った部分もありますが、ガーデニング方法、つくり方や植物の選び方など、ポイントがあります。

今回は日本の住まいでも取り入れやすい、イングリッシュガーデンのポイントをご紹介します。

イングリッシュガーデンって?

  • イギリス式のガーデニング-イングリッシュガーデン-を取り入れよう

イングリッシュガーデンとは、ガーデニングの本場であるイギリスで18~19世紀に確立された庭園様式です。
本場イギリスでは、広大な敷地に複数の庭園様式を組み合わせた庭の総称をイングリッシュガーデンと呼び、“自然本来が持つ美しさをそのまま生かし、人の手をあまり加えない” という考え方で庭づくりを行います。

イングリッシュガーデンを取り入れよう

  • イギリス式のガーデニング-イングリッシュガーデン-を取り入れよう
  • イギリス式のガーデニング-イングリッシュガーデン-を取り入れよう

広大な敷地があるイギリスの庭では様々なテーマを組み合わせた庭づくりができますが、日本では小さく狭い庭を生かしてつくることも多く、大きなスペースが必要ということはありません。ご家庭の庭の広さに合ったテーマから取り入れられれば良いでしょう。プランターを使うことで、マンションなどの狭いベランダでも小さな庭をつくることができます。

季節感を意識しよう
イングリッシュガーデンは季節感がとても大切です。例えば、夏は草花やハーブ、秋は果樹や紅葉する樹木が適しています。自然と同じように植物の四季折々の姿を楽しめるように植栽していきましょう。

初心者さんにはボーダーガーデンがおすすめ
ボーダーガーデンとは、壁際などの横長のスペースに高低差を意識して植物を配置することで、立体感のある庭をつくる手法のことです。
具体的には、後方に背の高い宿根草やグラス類、低木、中間層は膝丈ほどの高さの宿根草やカラーリーフ、球根植物、一番手前には横に広がるグラウンドカバーや、季節の一年草、背の低い球根などを配置していきます。
また、つる性の植物をアーチやフェンスに絡ませて立体的に見せたり、鉢植えやオブジェを置くことでリズム感を出していきます。
プランターなどでつくる寄せ植えでも、植物の高低差を意識することで素敵につくることができるので、ぜひ意識してみてください。

あえて花色を揃えず、自然な雰囲気をつくりあげる
あえて花色を統一しないことで、より自然な印象に近づけることができます。とはいえ何も考えずに好みの花を植えると雑多な印象になってしまうので、調和の取れる色選びを意識しましょう。
色選びに自信がない場合は、同色系の花をグラデーションになるように配置するとイングリッシュガーデンらしい素敵な庭をつくることができます。 また、植物の性質を把握し、花が咲く季節や日当たりを考慮して植え込むことを忘れずに。

自然素材の小物を使う
基本的に自然素材の小物を使いましょう。プラスチックなどの人工物はなるべく使わず、天然の木や石、テラコッタや陶器のものがおすすめです。
また、イングリッシュガーデンの特徴として、庭の中で一番目線を集める場所にシンボルツリーや大きめのオブジェなど印象的な要素(フォーカルポイント)を配置することを意識してみましょう。小物を選ぶ際は、ブリキのジョウロやバードバス、テラコッタポットや木製のベンチなど、小さな庭でも置けるナチュラルなものを選ぶとより本格的につくることができます。

おすすめの草花・ハーブ・グラウンドカバー

  • イギリス式のガーデニング-イングリッシュガーデン-を取り入れよう
  • イギリス式のガーデニング-イングリッシュガーデン-を取り入れよう

日本でも取り入れやすい、イングリッシュガーデンの代表的な花・ハーブ・グラウンドカバーをご紹介します。

バラ
イングリッシュガーデンといえばバラというほど、バラは欠かせない存在。オールドローズやイングリッシュローズを使えば、気品を感じる美しい花に加え、バラの甘い香りまで楽しめます。つる性のバラを選べばアーチや壁に這わせることもできます。

パンジー・ビオラ
花期が長く、冬も楽しめて色も豊富なので、庭のテーマに合わせて好みの色を選べるのも魅力のひとつ。背丈が小さくコンパクトに育てられるので、ボーダーガーデンでは手前に植えると良いでしょう。

クレマチス
つる性の植物で、フェンスや壁に這わせて雰囲気のある景色を作り出してくれます。クレマチスには一季咲き、四季咲き、冬咲きなど様々な品種があり、様々な品種を選んで植え込むことにより一年を通して花を楽しむことができます。

ラベンダー
イングリッシュガーデンでは定番の植物で、耐寒性・耐暑性の高いものなど、品種によって適した地域が異なるので自宅の環境に合った品種を選ぶのがポイント。背丈が高くボーダーガーデンにも適していて、リラックス効果のある香りが漂います。

チェリーセージ
初夏から晩秋まで長い期間花を咲かせる多年草で、名前の通り葉を揉むとさくらんぼのような甘い香りがすることが特徴。一度に咲く花数は少なく控えめな印象ですが、ナチュラルなイングリッシュガーデンの雰囲気にはぴったりの植物です。

ローズマリー
とても丈夫で育てやすいので、どなたでも簡単に育てることができます。ハーブをいくつか植え込むと、野原のように自然で華やかな雰囲気の庭をつくれます。香りも良く、収穫した葉は料理にも使えます。

ブルンネラ
春に株を覆うように、ふんわりと青い小花が咲く日陰に強いカラープランツで、爽やかで可愛らしくナチュラルな雰囲気が魅力。冬場は地上部が枯れて休眠するので、休眠前に残った葉を株元から刈り込んでおくと翌年も新しく綺麗な葉を楽しめます。

エリゲロン
最もポピュラーなグランドカバーの一種。直径2cmほどの素朴な雰囲気の小花が春から秋まで長く咲き続け、日本の小さな庭でも圧迫感なく庭を彩ってくれます。本場イギリスでは庭の脇役として、小道の縁取り、グランドカバー、石の隙間、花壇など、様々な場所に使いやすく、重宝します。

アイビー
ハート型の葉が可愛いらしく、生命力が非常に強いツル性の植物です。耐陰性も強く日陰でも育てられ、冬場も問題なく育つので、グランドカバーの役目をしっかりと果たします。生命力が強すぎるので、まずは植木鉢などで育ててツルを這わせるのもおすすめです。


※写真の赤と白の小花はチェリーセージ。涼しい時は赤と白の複色になり、赤だけや白だけと色変わりします。

  • イギリス式のガーデニング-イングリッシュガーデン-を取り入れよう
  • イギリス式のガーデニング-イングリッシュガーデン-を取り入れよう

今回はイングリッシュガーデンをつくる上でポイント、選ぶべき植物など、紹介しました。

余談ですが、本場イギリスのイングリッシュガーデンを楽しみたい、と思ったときに、どの時期を訪れれば良いか、迷ってしまうかと思います。基本コンセプトは通年、何かしらの花が咲いているようにデザインされているため、冬期(10月中旬から2月上旬くらい)以外は楽しめることが多いです。沢山の花が咲くのは夏(5月下旬くらいから)で、バラは品種によりますが5月下旬から7月くらいが見ごろです。

ガーデニングを始めてみたいと思っている方や、憧れのイングリッシュガーデンを日本で再現したい!という方にとって、参考になれば幸いです。


※写真はロンドンの街中で見つけた花たち。半地下でも日当たりは良さそうです。また白い花はHollyhock-タチアオイ。花が順番に一番上まで咲いていきます。

花の英語名はこちらでもご紹介しています。
●情報はこちら