FLORIS~From the United Kingdom

2025.01.02

英国コラム

ロンドンのジャーミンストリートを歩いていると、何て美しい看板に出会います。それはエリザベス女王の紋章なのですが、初めて見る立体のもの。このお店は、ああフローリス。ここも王室御用達の有名店です。

フローリスは1730年に、ジュアン・ファメニアス・フローリスがロンドンのジャーミンストリートに理髪店を開いたことから始まります。フローリスはメノルカ島出身で、故郷のアロマが恋しくなり、自らそのアロマの調合を始めます。時代は変わり2代目のジョン・フローリスは、1820年国王ジョージ4世によって、その香りに王室御用達を認定されました。その後もずっとその美しい香りを、イギリスの人々に届けてきました。

イギリスの花の香り、どうしても薔薇が思い浮かぶのですが、人気はラベンダー。イングランド東部イーストアングリアのヒーチャムには、イギリス最大のラベンダー畑が続きます。夏にかけて紫色の小花を咲かせ、ラベンダー農家は収穫に入ります。年間7万トンものラベンダーが収穫されますが、ラベンダー250キロから香料になるのは700gとわずか。この香りを大切にしたいものです。

  • FLORIS~From the United Kingdom

フローリスの香りに「リリーオブザバリー」があります。最初は柑橘系のさわやかな香りから次第にすずらん、ローズ、ジャスミンと香りが変化していって続くそうです。創業者ジュアン・ファメニス・ローズが考案したと言われる上質なこの香り。日本の百貨店でも購入できますが、ロンドンのジャーミンストリートのお店で次は購入することにします。

※写真はフローリスの正面に掲げられたエリザベス2世の冬至の王室御用達のマークです。