Royal Protocol~From the United Kingdom
2025.04.06
英国コラム
このプロトコルとは聞き慣れない英語ですが、フィギュアスケートで選手の得点の詳細表をこう呼んでいます。フィギュアスケートのルールに則って、加算、減点を一表にしているものをプロトコルとしていますが、日本語にすると儀礼、条約原案、協定、実施要項等と多岐の意味合いを帯びてきます。
それにロイヤルがつくと、王室の儀礼とでも訳しましょうか。王室のメンバーに対しての、さまざまな所作、作法が実は取り決められているのです。
君主の国王と女王には、けして背中を見せてはなりません。いつも顔と身体は国王と女王に向かっていなければなりません。そして、お声をかけられたら、お答えする、けして、こちらからお声をかけてはなりません。握手も同じで、国王陛下が手を差し出されたら、お受けするといった感じです。これは日本でも、皇族方に対する作法と同じで、合い通じるところがあるでしょう。
フレンドリーなアメリカ気質の表れで、ミッション・オバマ元大統領夫人が、かつて直接エリザベス女王陛下のお身体に触れてしまったことで騒動にもなったほどです。またお声をかけていただいた女王陛下をお呼びする際には、Your Majesty を使うことが決められています。2度めはMa'am とお呼びしてよいとのことですが、王室メンバー、王室スタッフと同じように女王陛下をお呼びするのは、おこがましくて、日本人にはできないところですね。
映画、ヘレン・ミレン主演の「クィーン」や、コリン・ファース主演の「英国王のスピーチ」では、このロイヤル・プロトコルが随所に出てきますので、英語とともに楽しめます。