Peter Pan~From the United Kingdom
2025.03.31
大人になりたくなかったピーターパンは、いつも子どもたちを探していたのかもしれません。原題は「Peter and Wendy」。1911年に英国人ジェームス・マシュー・バリーによって書かれたお話です。
犬のナナに自分の影を食いつかれて、ダーリング家を飛び出したピーターパン。またダーリング家にやって来て、ティンカーベルと影をくっつけようと躍起になりますが、なかなかうまくできません。ピーターパンが大声で泣き出すと、ウェンディが起きてきます。これが2人の出会い。泣き出したら、誰か起きてしまうって、わかるはず。でもこれがピーターパンはまだ子どもだっていう証なんでしょう。
それからウェンディは2人の弟たちといっしょに、ティンカーベルの魔法の粉を振りかけてもらい、ピーターパンと空を飛び、ネバーランドに向かいます。後のお話は、フック船長や海賊たちと戦う冒険の連続。でも、やがて帰らなければならない時がやってきます。ピーターパンもウェンディと離れたくはありません。でもダーリング夫人にはウェンディたちが必要なのです。大人になれないピーターパンはネバーランドに帰っていきます。
それから長い月日を経て2人は再会します。大人になると飛び方を忘れてしまうと、結婚して娘を授かったウェンディはピーターパンに伝えます。
ピーターパンはウェンディの娘に声をかけます。大人になったウェンディとは残念ですが、もう、遊べないのですから。でもピーターパンだって、最初は赤ちゃんで普通の子どもだったのです。そのお話は「ケンジントン公園のピーターパン」をお読みくださいね。
※写真の白亜の家はピーターパンのお話のウェンディたちの家、ダーリング家のモデルとなったフラットです。ケンジントン・パーク・ガーデンズの近くにありました。