Buckingham Palace~From the United Kingdom
2025.01.05
イギリスの王室の居城だったバッキンガムパレス。衛兵の交代式や、毎年6月に開催されるトゥルーピング・ザ・カラーのパレードなどでお馴染みの場所です。でも実は行ったことがありません。近くのセントジェイムズパークや、王室のショップには立ち寄ったことがあるのですが、なかなか観光地として出向く機会がないままでした。
2022年9月にエリザベス2世が崩御された午後、バッキンガムパレスに集まった人々の頭上に2つの虹が現れました。女王崩御の報せを聞いて集まった人々。その直前は土砂降りで、空も女王の死を悼んでいたのでしょう。雨が止んでその後空にかかった2つの虹。70年間の在位期間と96才の生涯を終えられたエリザベス2世は、虹の彼方へと向かっていったと思えるような光景です。それから間もなくバッキンガムパレス前に追悼の花とメッセージがうず高く積み上がっていきました。
バッキンガムパレスに最初に住んだのはヴィクトリア女王で、それは1837年のこと。購入したのは少し前の君主ジョージ3世でした。工事を進めてイギリス君主のロンドンの公邸として、公式行事と執務が行われるパレスとなり、エリザベス女王もロンドンの居城としていました。バッキンガムパレスの部屋数は775、まるで大規模ホテル並みです。ステートルームと呼ばれる大広間が19室、ロイヤルファミリーとゲスト用のベッドルーム52室、スタッフのベッドルーム188室、執務室が92室他と、驚くべき数の室数です。
そして式典の際にロイヤルファミリーが並ぶバルコニーも有名です。このロイヤルバルコニーに最初に立ったのはヴィクトリア女王、王室のさまざまな儀式の原型を作ったのはその息子のエドワード7世です。イギリス王室を華やかなものにし、バッキンガムパレス前の道をパレード用に仕上げました。現君主チャールズ3世はここにはお住まいになっていません。バッキンガムパレス近くのクラレンスハウスがロンドンの私邸になっています。公式行事等がないとバッキンガムパレスには今スタッフだけいるのでしょうか。とてももったいない気がしますが、ロイヤルファミリーとは言え広過ぎるパレスでは落ちつかないかもしれません。
バッキンガムパレスは夏と一部の期間、一般公開されています。スコットランドのバルモラル城も結婚式城として貸し出す話も聞きました。パレスの維持費はとてもお金がかかるので、確かに仕方ないことかもしれません。