フィッシュ&チップスのルールって何???
2025.01.26
イギリスの国民食とも呼ばれるフィッシュ&チップス。最近日本でもメニューに入っていたりします。魚のフライと揚げたじゃがいも。日本では意外にありそうでなかった組み合わせです。
実はフィッシュ&チップスにはルールがあるらしいんです。まずはフィッシュ&チップスはいつ頃からイギリスで食べられたのでしょうか。それは意外と最近のことでした。
フィッシュ&チップスっていつからあるの???
日本では「天ぷら」の名は1699年に登場している文献が残っています。その前より魚のすり身を揚げたものを天ぷらと呼んでいたそうですが、江戸前の新鮮な魚に衣をつけて揚げた「天ぷら」は、江戸時代の庶民のファストフードでした。
イギリスのフィッシュ&チップスは1860年頃にその店ができ始めたようです。でも「元祖」や「本家」などを名乗るフィッシュ&チップスのチップス店は見当たらないとのこと。元々魚に衣をつけて揚げる料理は、スペイン人やポルトガル人たちによってイギリスには元々あったそうで、海に面したイギリスでは格好のメニューだったのでしょう。
イギリスではフライドポテトをチップスと呼んでいます。日本では同じ揚げたポテトを「ポテトチップス」と呼んでいますが、これはアメリカ英語の表現。イギリスではポテトチップスはクリスプスで、拍子木に切ったじゃがいもを揚げたものはチップスと呼んでいます。
フィッシュ&チップスのルール
さてフィッシュ&チップスのルールって何でしょう???
魚の種類??? チップスの数??? 付け合わせのマッシュピー(グリーンピースをマッシュしたもの)の量??? タルタルソースの有無??? レモン必要??? ピクルス不要???
フィッシュ&チップス好きにはいろいろとこだわりがあるようです。例えばヴィネガーはかけないとか、タルタルソースはいるとか、マッシュピーは嫌いとか… 好きなように食べるのがフィッシュ&チップスの食べ方で、それはルールではありません。ルールは、フィッシュとチップスは並列に文字が置かれているところにヒントがあります。
フィッシュとチップスは&でつながっているのですから、同じだけの量がお皿のスペースに置かれていることが大切なこと。フィッシュが小さくても、チップスが少なくてもいけません。これは誰かに聞いた覚えもあるのですが、このルールに確固たる根拠はありません💦
でもフィッシュとチップスが同じ量があると、ああイギリスのフィッシュ&チップスだと思えます。
金曜日の夕食はフィッシュ&チップス
イギリスの金曜日の夕食はお魚が多いようです。キリスト教では金曜日に肉を食べない教えがあり、今も守っている人は多いそうです。手軽にテイクアウェイできるフィッシュ&チップスは、金曜の夕食には最適というわけです。チッピーと呼ばれるフィッシュ&チップスのファストフードのお店では、カウンターで注文して、塩やヴィネガーをかけるかどうか伝えます。タルタルソースやケチャップなどは有料のところもあるそうです。好きなスタイルで食べられるのが、フィッシュ&チップスの流儀。好きな味つけでてただきましょう。
今は亡きエリザベス女王の金曜の夕食もフィッシュ&チップスだったそう。けれどフライにするのはパン粉を使っていたそうです。さくさくとしたフィッシュ&チップスが女王のお好みで、同じ大きさで揃えられたチップスとフィッシュフライとタルタルソースが美しくお皿に盛られていました。もちろんナイフとフォークを使ったディナーです。街中のチッピーの一品とはちょっと違ったフィッシュ&チップス。女王陛下のいただいたフィッシュ&チップスを真似てつくってみましょうか。