Look Left~From the United Kingdom
2025.03.06
これを見るとイギリスに来たなと感じます。横断歩道に描かれたLook Left―左を見て。もちろんRight―右もあります。これは歩行者用の横断歩道などに書かれています。
信号が青なら渡る横断歩道。でもロンドンでは赤でもLook Leftと書かれていると、左を見て渡る人が何て多いのに気づきます。それはロンドンのリージェントストリートの大きな通りでも、車が来なければみんな渡ってしまいます。初めてロンドンに着いた時ラウンドアバウトと呼ばれる丸い交差点を渡ろうとすると、横断歩道がないことに気づきます。あれれ~と思っていると流れている車があたりまえのように止まってくれるのです。イギリスは信号などつけなくても、歩行者に親切な国だと感激した覚えがあります。
信号をつければ電気代やメンテナンスも必要になってきます。最近日本でも問題になっている老朽化した歩道橋、なぜ歩行者が長い階段を昇り降りしなければならないのでしょうか、そして建てる時にそれが古くなることを考えに入れていたのでしょうか、その簡単すぎる発想に日本のインフラストラクチャーの問題があるように思えてなりません。イギリスは歩道橋を造らず、幹線道路にはサブウェイと呼ばれる地下道が見受けられます。ステップフリーではないけれど、歩道橋よりはるかに段差が少なくて済みます。
押しボタンの信号も車がいなければ押さないで渡る、その合理的な考えは嫌いではありません。通り渡った後で誰もいないのに車を信号待ちをさせることはしたくありません。ビートルズのレコードジャケットで世界一有名になった横断歩道、アビイロード。そこにはLook Rightと書かれていましたが、ビートルズの真似をして前を向いて渡っていました。写真撮影が多く、ちょっとマナーは気をつけたい場所です。ちなみにアビイは修道院。かつてここにあったキルバーン修道院と修道院の農場をつなぐ道として造られたそうです。
最近はLook Both Ways―両方を見て、そんな書き込みをされている道もありました。歩行者に優しいイギリスですが、例外もありますので注意を怠らないようにしましょう。