イギリスを舞台にした映画とドラマ71選Ⅱ-イギリス舞台の映画ドラマはまた違う魅力でいっぱい

2024.04.23

お役立ち情報

イギリスに関する映画やドラマを観ていると、知った俳優たちが登場して楽しくもなれます。ヒュー・グラント、コリン・ファース、ビル・ナイ、アラン・リックマン、ジョディ・デンチ、エマ・トンプソン、オリヴィア・コールマン、キーラ・ナイトレイの名優たちはもちろん、見たことのある顔を見つけると、出ていたその映画も思い出してしまいます。

例えばブリジット・ジョーンズの父役のジム・ブロードベント。ああ、「ホット・ファズ俺たちスーパーポリスメン!-」の警部と「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」で夫のデニス・サッチャーの亡霊で出ていました。また「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」を観ていてこの顔は…考え、思い出しました。「ラブ・アクチュアリー」のスタンドインで、カメラや照明の準備のための俳優ジョン役で、同じスタンドインの女優ジュディ役とカップルになったあの人、マーティン・フリーマンでした。そんな顔なじみの俳優たちをつい探してしまいます。

次は2000年代の15作品をご紹介していきましょう。

2000年から2010年

Harry Potter (film series) ハリー・ポッターシリーズ 2001年

大人気のシリーズはスコットランド出身の作家、J.K.ローリング生み出しました。ある日マンチェスターからロンドンに向かう列車の中で次々とキャラクターたちが現れて、物語を紡ぎ出したそうです。その時ローリングはペンを持っていなかったそうですが、そのお話は彼女の中に根づいてたくさんのお話を創り上げることになります。ハリー・ポッターシリーズは今も続いています。映画の最終作の「死の秘宝」から19年後が舞台になって、まだまだ私たちを楽しませてくれそうです。
 
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Bridget Jones's Diary ブリジット・ジョーンズの日記 2001年

これもイギリス映画の傑作です。ちょっと太めでヘビースモーカー、お酒が大好きな32才のブリジットが主人公。幼なじみはクリスマスにダサいセーター姿の堅物コリン・ファース、会社で憧れる上司はヒュー・グラントで突然口説かれて恋におち…と目が離せません。ブリジットを演じたレネー・ゼルウィガーは6キロも体重を増やして熱演しています。イギリスを代表するイケメン俳優たちに告白され、さてどちらを選ぶのでしょうか。ブリジットのドジぶりに思いっきり笑える映画は、続編、続々編まで楽しめます。
 

Possession 抱擁 2002年

現代とヴィクトリア時代のふた組の男女、それがシンクロするようにお話が進む映画です。秘められたヴィクトリア時代の恋が、現代の研究者によって少しずつひも解かれていきます。研究者の1人はヴィクトリア時代の詩人の末裔でグウィネス・パルトローが、もう1人は桂冠詩人の研究者でアーロン・エッカートが演じています。ヴィクトリア時代の詩人たちと同じところへ旅に出た2人。2人の研究者たちと詩人たちの恋の行方、それは映画でぜひお確かめください。
 

Six Wives of Henry VIII ヘンリー8世の6人の妻 2003年

これはちょっとマニアックなチョイスのテレビ作品ですが、ヘンリー8世と6人のお妃のエピソードをドラマ仕立てにしたがドキュメンタリーです。最初の妻キャサリン・オブ・アラゴンは身ごもりますが子どもたちは次々と死産。やがてアン・ブーリンを目に留めたヘンリー8世は世継ぎを産ませますがその後断罪と、有名なお話が続きます。最初の妻キャサリンは敬虔なキリスト教徒でお祈りを続け、アン・ブーリンが鏡ばかり見ていたのが気になった作品でした。
 
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Love Actually ラブ・アクチュアリー 2003年

公開当時この映画のビジュアルに目を留めてしまいました。登場人物たちが赤いリボンで彩られ、楽しいクリスマス感いっぱいです。映画は大ヒットし、有名なイギリス映画になりました。「ノッティングヒルの恋人」の脚本家リチャード・カーティスが監督、そうそうたる俳優たちの登場に驚かされます。でも最高だったのはリーアム・ニーソン演じるダニエルの継子のサム。小さいながらドラムを叩き、好きなジョアンナに告白するため走ります。クリスマスの温かい想いがあふれる名作です。
 

Shaun of the Dead  ショーン・オブ・ザ・デッド 2004年

イギリスではクリスマスシーズンによく観られているホラー映画だそうです。それがサイモン・ペグ主演ゾンビもの。サイモン・ペグはミッションインポッシブルシリーズでベンジー役を演じているイギリス人俳優ですが、コミカルで楽しいキャラクター、わかりやすい英語で英語学習には必見の俳優です。サイモン・ペグのコミカルな英語の音は聴き取りやすく、意外と字幕なしでも楽しめてしまいます。この映画は15年後に日本公開され、また話題になりました。
 

Pride & Prejudice プライドと偏見 2005年

ジェーン・オースティン原作の「プライドと偏見」、実は2001年の映画「ブリジット・ジョーンズの日記」のベースになっているそうです。オースティンの時代、女性は財力を持つ男性と結婚すること、それが幸せになると言われ続けます。男子の後継ぎのいない家庭の姉妹たちのお話は、1995年の映画「いつか晴れた日に」でもありました。この「プライドと偏見」は何度も映画化されましたが、2005年のこの作品はキーラ・ナイトレイ主演で、10代の輝くばかりのキーラの美しさ全開の作品です
 
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The Queen クィーン 2006年

エリザベス女王を演じたヘレン・ミレンの映画は、1997年のダイアナ妃事故死の当時を再現しています。当時何も声明を出さない女王に人々の不満は高まっていました。けれどエリザベス女王には女王の苦悩があり、一時の感情で行動できない不文律があるのです。ダイアナ元皇太子妃のパリでの事故のニュース映像を取り入れ、あの時をよりリアルに再現しています。王室の裏側を描いたこの作品で、主演のヘレン・ミレンはアカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞しました。
 

Miss Potter ミス・ポター 2006年

ピーターラビットの作者ビアトリクス・ポターの伝記映画です。ポターの幼い頃から、ピーターラビットの誕生、悲恋、そして湖水地方へ移り住むお話が、イギリスの階級の好い生活とその情景を織り交ぜ映画化されています。ポターを演じたのは「ブリジット・ジョーンズの日記」の主演はレネー・ゼルウィガー、悲恋のお相手がユアン・マクレガーとキャスティングも充実しています。
 
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The Holiday ホリディ 2006年

キャメロン・ディアス、ケイト・ウィンスレット主演のロマンティックコメディは、クリスマスに家を交換した2人の女性のお話。イギリスらしい一軒家に住むアイリスも、ロスアンゼルスの豪邸に住むアマンダも恋人とうまくゆかず、クリスマスをどうしようと考えていると、見つけたのは「ホーム・エクスチェンジ」のサイト。違う環境で暮らす楽しみを見つけた彼女たちに、それぞれの出会いが待っています。とびっきりポジィティブになれる、そんな映画でした。
 

Hot Fuzz ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!- 2007年

サイモン・ペグ主演のブラックコメデイ映画。クライマックスでは老人たちとマシンガンの銃撃戦までやらかしてしまいます。監督のエドガー・ライトとサイモン・ペグが共同で脚本を手がけ、イギリスではあまり作られない警察官モノをあえて作ったというわけです。ロンドン滞在中にテレビで放送しているのを観て釘付けになったこの映画は、日本語字幕がなくても楽しめました。
 

Desperate Romantics 絶望的なロマンチストたち 2009年

イギリスの公共放送BBCで放送された歴史ドラマなのですが、リアル過ぎるラブシーンもあり、人前で観るのがはばかられるドラマです。ヴィクトリア時代の実在の画家たちを描いていますが、誇張された解釈に、実在の人物たちはお墓の下で頭を抱えているかもしれません。それでも実在した画家たちの人間関係はよくわかるドラマでした。ちなみに邦題は拙訳です
 

The Young Victoria ヴィクトリア女王 世紀の愛 2009年

若き日のヴィクトリア女王のお話はアルバート公との出会いから。いとこ同士の2人は同じ年で、ヴィクトリア女王のひと目惚れで結婚が決まったと言われています。18才で即位したヴィクトリア女王は20才でアルバート公と結婚しています。ヴィクトリア女王の公務を支え続けたアルバート公との半生を映画化。エミリー・ブラントが美しきヴィクトリア女王を演じて、この映画で数々の映画賞にノミネートされました。
 
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Never Let Me Go わたしを離さないで 2010年

使役動詞のletの使い方が素敵なタイトルは、カズオ・イシグロのSF映画です。「わたしを離さないで」はとても悲しいお話。臓器提供のために育成されるクローンの子どもたち。クローンでも感情はあり、恋愛もするのです。けれど妊娠して子を残すことはできず、やがて身体を切り刻まれてその生を全うするのです。この作品は日本でもドラマ化や舞台化されご覧になったこともあるかもしれませんが、イギリスを舞台にしたオリジナルの映画で、切なく美しいイギリスの世界もぜひご堪能ください。
 

The King's Speech 英国王のスピーチ 2010年

エリザベス女王の父君の吃音の苦悩と克服を描いて、アカデミー賞の最優秀の作品賞と監督賞、脚本賞、主演男優賞を受賞した名作が「英国王のスピーチ」。その中でもジョージ6世が国民に向けたラジオ演説に臨むシーンが秀逸です。言語治療をしたローグが指揮者のように国王の言葉を操っているのですが、やがて流れるようにスピーチが滑らかになります。その時低く流れるのが、ベートーヴェンの「交響曲第7番 第2楽章」。緊張が荘厳さに変わってゆく、何とも素敵な演出でした。

2011年以降に続きます
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