映画や海外のTVドラマを字幕なしで観たい-Love Actually
2024.12.10
映画や海外のTVドラマを字幕なしで観たい
字幕にばかり頼っていてはリアルなセリフはわかりません。映画を観るときは英語の世界にひたってみましょう。
何気なく聞いていた映画のセリフ。このシーンにこの言葉。はっと意味がわかった時、英語が身近になった気がするかもしれません。
2003年に公開された「Love Actually」の冒頭には、こんなナレーションが入ります。
「9月11日の犠牲者があの時かけた電話も憎しみや復讐ではなく、愛のメッセージだった」
9月11日の同時多発テロの後に、この映画の軸がしっかりと根づいたように思える言葉です。「ノッティングヒルの恋人」、「ブリジット・ジョーンズの日記」の脚本家だったリチャード・カーティスが初めて手がけた監督作品が「Love Actually」。
とにかく登場人物全てが主役級で、次から次へと展開するので集中力は必要です。それぞれ登場人物のエピソードを紡ぎながら、恋の行方を追いながらクリスマスを迎えます。ラブ・コメディーの名手と言われた監督の手腕が光ります。
英国の首相に就任したばかりのデービッドは、秘書のぽっちゃりしたナタリーにひと目惚れしますが、なかなかアプローチできません。壁に掛けられたサッチャー元首相の肖像画を見つめながら、
You have this kind problem?
と問いかけますが、恋の悩みを「鉄の女」にしても仕方ありません。
また職場のデザイナーのカールにトキメキ続けているサラは、とうとう彼を自分の部屋に招き入れることができた時、
Would you excuse me one for second?
と言って階段の陰に隠れ、裏にいる彼に気づかれないように、思いっきり全身で喜びます。
それぞれのエピソードが、次々と紡がれていきますので、ちょっと見逃したらついてはいけません。クリスマスまでにその恋の行方がうまくいった人も、そうでなかった人も、みんな幸せに思える結末になっています。さあ、19人、いやもっといたかもしれませんが、彼らの恋のエピソードと、ブリティッシュ・イングリッシュが愉しめる作品です。
またこの作品は2017年にテレビ用に短編の続編が作られました。テレビの出演者たちに裏方のスタッフがボードに文字でメッセージを送るcue cardを使って、14年後の登場人物たちが続編「Red Nose Day Actually」を紹介しています。さあ、誰が一番老けてしまったでしょうか… そして今もっと変わってしまった俳優もいます…