映画や海外のTVドラマを字幕なしで観たい-Shakespeare in Love
2023.11.20
映画や海外のTVドラマを字幕なしで観たい
字幕にばかり頼っていてはリアルなセリフはわかりません。映画を観るときは英語の世界にひたってみましょう。
何気なく聞いていた映画のセリフ。このシーンにこの言葉。はっと意味がわかった時、英語が身近になった気がするかもしれません。
若きシェークスピアがまさにロミオとなって、名作「ロミオとジュリエット」の創作のただ中に入ってしまった映画、「Shakespeare in Love」からご紹介しましょう。
時代は1593年、女王陛下はエリザベス一世。新進の劇作家としてシェークスピアが活動を始めていた頃、芝居に夢みて憧れた名家の娘、ヴァイオラが男装して劇のオーディションにやって来ます。当時女性は舞台に立てない時代。一目見てシェークスピアは彼女に魅了されます。男性として潜り込みロミオ役を射止めたヴォイオラ。シェークスピアは喜劇に舞台を仕上げるように言われながら、彼女の声にその姿に、新たな物語を紡ぎ始めます。新しく書かれた物語、「ロミオとジュリエット」。ヴァイオラが演じるロミオに、共に舞台ら携わる人々が皆、引き込まれてゆきます。そしてシェークスピアとヴォイオラの関係も次第に深まります。
しかしヴォイオラはウェセックス卿との政略結婚の話が進み、また男装も見破られて一座から離れることになります。ロミオ役がいなくなり、Shakespeareがその役を務めることになった公演当日、ヴァイオラも結婚式を迎えます。式を交わした教会から出てくると、その公演の貼り紙が飛び込んできます。ヴァイオラは馬車から抜け出し、乳母とともに劇場にあわてて向かいますが、ジュリエット役の少年が声変わりしてしまい、彼女がその代役を急きょ務めることに。 さて、舞台は大成功。拍手喝采の嵐です。しかしふたりの別れの時がとうとうやって来ます。ヴァイオラの最後のセリフです。
Write me well.
望まない結婚をし、そしてアメリカへ移住をする彼女ですが、Shakespeareの物語の中で生き続けることを願います。Shakespeareは嵐の中に海に投げ出されても、生き残り、新しい土地に向かうヴァイオラの姿を書き綴ります。
16世紀のロンドンの空気が、人々が、リアルに再現され、まるでひとつの舞台を観た気分になる作品です。エリザベス女王も、劇作家のクリストファー・マーロウ、ジョン・ウェブスターの少年時代も登場。テンポの良いセリフとシーンの展開に、最初から最後まで釘づけです。英国人俳優のジョセフ・ファインズ、ジェフリー・ラッシュ、コリン・ファース、エリザベス一世を演じるジョディ・デンチのブリティッシュ・イングリッシュも堪能できる作品です。