ロンドンの街歩きの愉しみ-ブループラークを探してみよう

2024.04.25

英国史雑学

イギリスの街を歩いていると青く丸い銘板が目に入ります。これはイングリッシュヘリテージが著名人のかつての住まいなどに掲げているもの。ロンドンの街歩きではよくこの青い銘板―ブループラークを目にします。どんな人が目の前の場所に住んでいたのか、想いを巡らせながら街を歩いてみましょう。ロンドンではブループラークでたくさんの発見ができます。

Lady Diana Spencer (1961–1997)

  • Lady Diana Spencer (1961–1997)

このブループラークは2021年に設置されました。ダイアナ元皇太子妃がご結婚前に住んでいたフラットがチェルシー地区にあります。当時は皇太子妃候補と目されてから、多くのメディアのカメラとジャーナリストたちがこの辺りを囲んでいました。

ダイアナ元皇太子妃は当時、ここから勤務先のピムリコの幼稚園に通っていました。学生時代の友人3人とフラットシェアをして、普通の女性としてこの場所で暮らしていました。ダイアナ元皇太子妃の言葉が残っています。

It was nice being in a flat with the girls. I loved that – it was great. I laughed my head off there. I kept myself to myself. I wasn’t interested in having a full diary. I loved being on my own, as I do now – a great treat.

笑って楽しく暮らしていた日々は、1981年2月23日の婚約発表前に終わりを告げます。このコールハーンコートのフラットは後に売却されたようです。窓から見える風景は多分当時と何も変わらないのに、そこに住んでいたダイアナ元皇太子妃はとうにこの世界から離れてしまいました。

さまざまな著名人がそこで生活を営み、歴史を積み重ねた同じ場所に、今の人々が暮らしているイギリスの住まい。それを知らせてくれるのがブループラークです。