Thames~From the United Kingdom
2024.10.17
英国コラム
ヒースロー空港が近づくと、蛇行したテムズ河が見えて、ロンドンに間もなく到着する~♪と、わくわくした気分になります。ケルトの古い言葉で「暗い」を意味するこの河は、コッツウォルズあたりを水源としていますが、その標高が100メートル。日本では山から水源が生まれることが多いので、全く違う水源の成り立ちです。テムズ河の水源は、氷河の浸食から生まれたようです。
テムズ河では長い時間、船で漂っていたことがあります。ロンドン郊外の公園へ、往きは地下鉄を使って20分で到着した場所でしたが、帰り際同じルートじゃつまらないと、フェリーに乗ることを思いついてしまったのです。公園裏から、フェリー乗り場を探すのも手間取りましたが、乗り場に着くと間もなくフェリーがやって来ました。料金は地下鉄の5倍くらいの高さだったのですが、渡りに船と友人を説得し、乗り込んだ次第です。
船内と船外に椅子があり、最初は船内の椅子に座っていたのですが、気候の好い時期だったので、船外の椅子に移動。すると気づいてしまったのです。河沿いを並んで走る自転車の方が早いことを。でも同じフェリーに日本人はいないし、河沿いの英国の暮らしが垣間見えて、楽しいことは楽しかったのですが…ビッグベンのあるウエストミンスターにたどり着いたのは、5時40分。何と2時間近くかかってしまっていたのです。でもこれもロンドンの好い思い出です。
※写真はハマースミス近辺のテムズ河。夏のテムズに人々はもちろん鳥たちも集まってきます。