Royal Albert Hall ~From the United Kingdom
2024.07.03
英国コラム
19世紀に開催されたロンドン万博は、ハイドパークにクリスタルパレス、ガラスの宮殿を設営し、ヴィクトリア女王をはじめ、来場者たちの度肝を抜いたそうです。
このロンドン万博は大成功し、その収益を使ってサウスケンジントンに、博物館、音楽堂などの文化的建築物が作られることになりました。そのひとつが、ヴィクトリア女王の夫君のアルバート公の名を冠したロイヤル・アルバート・ホール。アルバート公の没後10年の1871年に開場しました。楕円形の美しいフォルムと、アルバート公の堂々とした立像が目を引きます。
ロイヤル・アルバート・ホールは、音楽家として一度は演奏したい世界的なホールのひとつでしょう。かつてビートルズもここロイヤル・アルバート・ホールで、エリザベス女王の前で演奏したことがありました。音楽だけではなく、日本の国技の相撲まで行われたこともあるそうです。またこのロイヤル・アルバート・ホールの建築も圧巻です。
遠い昔、初めてロンドンに到着した夕方のこと。まだ夏の陽ざしは明るく、ロイヤル・アルバート・ホールが車の左側に現れると、荘厳さすらも感じた覚えがあります。夏のロンドンの風物詩、BBC主催のThe Proms(プロムナード・コンサート)。一度は出かけてみたいとは考えておりますが、聴きたい演目のチケットは果たして手に入るでしょうか… 2021年、ロイヤル・アルバート・ホールは開場150周年を迎えました。