Banoffee Pie~From the United Kingdom
2023.12.15
バノフィパイはイギリス生まれ。バナナとクリーム、コンデンスミルクのトフィを作り上げ、焼き上げたパイ生地に重ねていきます。やわらかなクリームとコンデンスミルク味のトフィは確かに魅力的な組み合わせ。バナナとトフィがくっついて、バノフィになったとか。レシピを見ても間違いのない美味しそうなパイのようです。
考案者はイーストサセックスのレストラン「ハングリーモンク」のオーナーとシェフたちらしく、1970年代に考えられた新しいパイのようです。レストランでは限定で提供したのですが、その美味しさに人気が高まり名物のデザートになりました。1984年にアメリカンパイとしてアメリカでも売り出されると、アメリカも考案者と言い出します。元々はアメリカにあったレシピを元にして考えられたようです。けれどバノフィの名はイギリスのもの。今ではレストランのたくさんのメニューにその名が登場しています。
バノフィアイスクリーム、バノフィビスケット、バノフィチョコレート、バノフィのパンケーキ、バノフィークランチピーナッツバターなどなど、確かに冷たくても、サクサクとした食感でも、チョコレートと合わせても、美味しそう♪ 考案したレストラン「ハングリーモンク」があった場所にはブルーのプレートを掲げているそうです。
This is the Birthplace of BANOFFI PIE Born 1972
One of the Best Loved Puddings in the World
「世界で一番愛されているデザートのひとつ」と自画自賛の表現です。イギリスではプディングは蒸したプディングだけではなく、甘いものを含んだ言葉にもなります。トフィをいかに上手に溶かして作り上げるのがコツ。また溶かしたトフィが数カ月してパリパリになると、ヴィンテージトフィと名づけたそうです。
映画「ラブアクチュアリー」でも切ない思いを交錯させる、新婚のジュリエットと夫の友人のマークとの1シーンにバノフィパイが出てきます。ジュリエット役のキーラ・ナイトレイが素っ気ない態度のマーク役のアンドリュー・リンカーンにパイ箱を開けて見せますが、マークは「いや、いらない」と言います。マークはジュリエットが好きでたまらないのですが、結婚式のビデオを確認しに来たジュリエットを早く帰したいのです。ビデオにはジュリエットばかり映されています。だから観られたくありません。でもジュリエットはビデオを見つけてしまいます。切ない想いが知られてしまう大切なシーンでした。でもバノフィパイはちらっと見えただけですが…
ちなみにバノフィチョコレートは日本の海外食材のお店でも手に入るそうです。また最近はパイ生地ではなく、ダイジェスティブビスケットを細かくしたものをパイ皿に敷き詰め、コンデンスミルクのトフィもドゥルセ・デ・レチェとして製品化され瓶詰で買えるそう。それだけ世界中の人たちはバノフィパイに夢中のようです。