【完全保存版】チップっていくら払えばいいの? 人気渡航先別に徹底解説!

2023.06.10

異文化理解

やあっと、や~あっと、海外に出かけられます。ほんとにこの3年間世界は閉ざされていました。今まで当りまえだった海外旅行へ、やっと出かけられます。でも海外での英会話、大丈夫でしょうか… そしてまた考えて過ぎてしまいスマートに渡せないチップ。海外旅行へ行った時にレストランでレシートとペンを渡されて、チップを記入する欄があったことがあります。さて、「いくら払えばいいの?」、「どうやって払えばいいの?」、そんな疑問をここでご紹介していきましょう


まずその前に、カタカナ英語、和製英語のワナがあります。それも以前のシェーンのお役立ち情報の記事でおさらいてしてみてください。意外と海外の人たちに伝わらない和製英語がたくさんあります。


和製英語112選|ネイティブへの使用は要注意!ジャンル別に徹底解説

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チップの基本情報

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日本にはチップの習慣がないので、とても面倒くさい海外のチップの習慣。これはどうしてあるのでしょうか。日本ではお金でお礼の気持ちを示すことは失礼な気がしてしまいます。例えばエアコンの工事に来た人にチップは渡しません。でも熱い中工事をしてくれた感謝の気持ちで、冷たいペットボトルのドリンクを渡したりしています。お礼の気持ちは何かで示したいものです。

▼チップとは?

チップ―tipは受けたサービスへの対価として、商品そのものの料金とは別に払うお金のこと。その元々の語源ははっきりとはわからないようですが、To Insure Promptness(迅速で丁寧な対応を保証するために)の略とも言われています。少しでも円滑なサービスを受けたい時に支払っていたようです。しかしこれも諸説あるようで明確ではなさそうです。

今ではホテルやレストラン、タクシーなどでサービスを受けた時に、メイドやポーター、ベルボーイ、ウェイターのスタッフたちや、ウェイター、ドライバーたちに対して支払う少額の礼金をチップと言います。

▼なぜチップを渡すの?

このチップは働く人たちにとって、重要な収入源となっている国もあるようです。サービス業で働く人たちは比較的給与が低く抑えられているようです。働いた分がチップとして収入になるため、サービスを受けたらチップをし支払った方がよさそうです。「ありがとう」の気持ちはお金でも示す習慣なので、郷に入っては郷に従うことにしましょう。

▼どうやって払うの?

現金の場合は手渡ししたり、テーブルやお勘定皿の上に乗せたりしています。ホテルでチップを払う場合には枕元に置くようです。クレジットカードなどで支払う場合は、受け取ったレシートに合計金額とチップ額を別々に記入し精算してもらいます。 レストランでは予め、サービスチャージを自動的に入れて精算しているようです。

We add a service charge of 10% to all orders.
すべてのご注文にサービス料10%を加算させていただきます。

A discretionary 12.5% service charge will be added to your bill.
任意のサービス料12.5%を請求に加えます。
と書かれていたらチップの金額は書かなくても大丈夫。よくレシートを見てもわからない場合は、
 
Does this amount include a service charge?
この金額にサービスチャージは含まれていますか?

と口頭で確認してみてください。
次は渡航先別海外のチップ事情を調べてみました。


人気渡航先別チップの相場

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日本人が大好きなハワイとグァム。ここはアメリカですがほとんど日本語も使えて、行きやすい滞在しやすい海外旅行先になっています。なのでチップはついつい忘れがち。でもやはりチップは必要なようです。

▼ハワイ

タクシーの場合は運賃の15~20%程度支払います。ドライバーが荷物の出し入れを手伝ってくれる場合は、1個につき1ドルほどを別途追加します。

ホテルではスタッフが荷物を部屋まで運んでくれた場合は、荷物1個につき1~2ドル、ベッドメイキングは枕元に1~2ドル必要なようです。またフロントでタクシーを呼んでもらったら、ドアマンに対して1~2ドル渡します。

レストランでは食事代の15~20%程度、高級レストランの場合は20%~25%程度の支払いを上乗せします。レシートをよく見てダブリで支払わないように確認は必要です。

▼グアム

タクシーは運賃の15%程度、ドライバーが荷物の出し入れを手伝ってくれる場合は、1個につき1ドルほどを別途追加して渡します。

ホテルではスタッフが荷物を部屋まで運んでくれた場合は荷物1個につき1ドル、ベッドメイキングは枕元に1泊2ドルが相場だそうですが、朝食が含まれているプランではチップは不要のようです。

グアムのレストランのほとんどがサービスチャージとして事前にチップが伝票に含まれているため、チップを渡す必要はなさそうです。一応レシートは確認してみてください。ファストフードやセルフのレストランのチップはもちろん不要です。

▼韓国

韓国は日本と同じで基本的にチップは不要です。ただし特別なサービスを受けた際は5,000~10,000ウォン程度渡してください。高級ホテルやレストランではすでにサービス料が含まれている場合もあります。レシート等を確認して追加でチップを渡さないようにしてください。

ただし何か特別にしてもらった時の心づけのチップは渡すようにしましょう。

▼オーストラリア

オーストラリアは基本的にチップの支払いは必須ではないようです。何か困った時に助けてもらったり、特別なサービスを受けたりした時は、感謝の気持ちをこめてチップを渡してください。

タクシーでは1ドル~5ドル程度、お釣りが出た場合はそのおつりを受け取らずにチップとして支払ってもOK。ただし毎回チップを払う必要はなさそうです。荷物の出し入れを手伝ってくれた場合、会話が弾んで楽しい時間を過ごせた時にチップを用意してください。

ホテルでは2ドル~5ドル程度で、アメリカなどの宿泊の際のように1泊ごとに枕元にチップを置く必要はないようです。でも最近はアメリカでもこの枕銭のチップ不要論は出ていますので… グァムは朝食付きなら不要って言ってましたね… 

レストランはカジュアルなら不要のようです。高級レストランなどは日本でもサービスチャージがありますので、チップは食事代の5~10%程度が相場のようです。

周りの留学経験者たちはチップを置くことはあまりせず、レストランでもスルーしていました。多分留学中に海外でのお金のシビアさを感じたから…と推察しています。

▼イギリス

タクシーは運賃の10~15%程度、でも最近日本でも宅配で有名な業者のタクシーがあり、そこではチップ不要とのこと。でもロンドンタクシーのドライバーの腕は確かで、料金が引き上がってしまう業者と変わらないような気もしますが…あくまでも個人的な意見です。余談ですが、一度ヒースローから空港スタッフの車でホテルまで送ってもらったことがありました。その時の記憶は車中むせるほどのフレグランスと、道に迷ってとても時間がかかったこと、でした。

ホテルでは荷物を運んでくれた場合は荷物1個につき1から2ポンド程度、ベッドメイキングのチップは不要です。

レストランでは食事代の10~15%程度で、大概は12.5%と暗算できない割合を提示されていますが、料金に自動で加算されていることが多いようです。レシートを確認してみてください。

▼タイランド

タイランドのタクシーは基本的には必要なし。ただしお釣りの端数が発生した場合には、受け取らないのがタイランドの流儀のようです。

ホテルはそのグレードにより変わるようです。宿泊費用の安いホテルは20バーツほど、ミドルクラスのホテルなら40~50バーツほど、最高級ランクのホテルなら100バーツ以上は用意しましょう。でも100バーツで500円足らずですから、チップの負担は大きくはなりません。

レストランでサービスチャージが含まれていない場合、食事代の5~10%程度のチップが必要ですが、これも任意のようです。レシートを見て確認してみてください。

▼シンガポール

シンガポールはありがたいことにチップの習慣はありません。タクシーもチップは不要、タクシードライバーが荷物を運んでくれたり、対応がよかったりしたら、お釣り受けとらないのが一般的です。

シンガポールのホテルでもチップは不要。スタッフの対応がよかったり、何かしてもらったりした場合などは2シンガポールドル程度が相場のようです。

シンガポールのレストランは10%のサービス料が初めから加算されているため、チップを置く必要はありません。よいサービスを受けた場合にはお釣りをチップとして渡すこともあるようですが、クレジットカードの場合はキャッシュの用意も必要になりそうです。

 

▼フランス

フランスはチップを支払う義務ではないようです。

フランスのタクシーも基本的にチップを渡す必要はありません。タクシードライバーが荷物を運んでくれたり、親切な人だったりした場合は2~5ユーロ程度のチップを出してもよいでしょう。

フランスのホテルも基本的に不要です。特別なサービスや何か頼んだ場合は、2~5ユーロ程度のチップを渡してください。

レストランでは食事代の5~10%程度のチップが相場です。レシートにサービスチャージが含まれているかどうか、確認してから支払いましょう。

▼アメリカ

アメリカのタクシーは運賃の15%程度のチップが必要です。

ホテルでは荷物を運んでくれた場合は荷物1個につき2~3ドル程度、ベッドメイキングは枕元などに1~2ドル程度が相場になります。

アメリカのレストランでは食事代の15~20%程度のチップを要します。クレジットカードの支払いでもチップを記入する欄があるので適宜に書き込みましょう。もちろんキャッシュで用意してもOKです。

アメリカではチップのことを、Service ChargeまたはGratuityとも呼んでいます。レシートでもその文字が出てきますので確認みてください。またアメリカではチップは丸(コイン)ではなく、四角(お札)で渡した方がよさそうです。100セントで1ドル=140円前後ですから、チップにコインの出番はなさそうです。

ただし最近、アメリカのホテルでの枕銭-ハウスキーピングのチップの不要論はあります。元々ホテルの宿泊費にはサービスチャージは含まれています。ホテル側がそれをスタッフに還元するかどうかわかりませんが、長い滞在の時や特別何かしてもらった時は、快くチップは渡したいものです。

またかつてロンドンの超高級ホテルに泊まったことがありますが、夜の8時過ぎになると部屋をノックして、「チョコレートはいりますか?」、「毛布はもっと必要ですか?」、「ベッドカバーを外しましょうか?」とメイドたちが代わる代わるやって来たことがありました。チップ欲しさかと思ったら、何か必要なものがあるかの確認の習慣のようでした。この時に何かお願いしたらチップを渡してあげましょう。


いつでもどこでもチップは頭を悩ませてくれます😢

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日本にも高級料亭や旅館では「心づけ」って確かにありました。これは小さな封筒に入れたお金を渡すもので、旅館では部屋に案内されお茶を淹れていただいた後で、そっと「気持ちばかりですが…」と言って渡しています。旅館や料亭のグレードでその封筒の中身は違ってきます。うちの両親はタクシーを使った時にはいつも多めの紙幣を渡し、「お釣りはとっていてください」と言っていました。今はクレジットカードなどで支払いをしてしまうので、ありがとうの気持ちを心づけで示す機会もなくなりました。

いろいろな国へ旅をしましたが、チップは毎度のこと悩みました。特にチップを置かなくてもマナー違反ではないのですが、毎日チップのための小銭を用意していたほどです。ロンドンのパブはチップ不要なので気軽にランチもお茶も、ビールも楽しめました。

ロンドンのレストランで隣のテーブルの外国人の老夫婦が食事を終えて、ご主人がテーブルに小銭を並べています。それを見て毎日5ポンド札や1ポンド2ポンドのコインをチップのために用意していたのですが、余った小銭も置いてしまおうと思ったきっかけにもなりました。もちろん既定の分のコインを置いてから、溜まっていたコインを選んでおくようにしていましたが…  

余談ですが、昔のロンドンは12進法のシリングのコインもあって(1971年に廃止されたと言われていますが、90年代でもよく見かけました)、いろいろなカタチと大きさのコインが駅の発券機からお釣りで出てくると、ほんとに合ってる…?って、いつも思っていました。

最近のキャッシュレスが進んでいる世界では、現金を持たないで両替しないで海外に行くことも多くなっています。特にこの3年間は接触するキャッシュのやりとりから、デビットカードやクレジットカードの決済が、どこでもできるようになっています。現地の人しか知らない情報がまだ発信されていないので、実際に行かれた海外での様子をよく伺ってみてください。

ロンドンのタクシーでは絶対必要なチップも、キャッシュレスのためにチップのパーセントが書かれているボタンから選ぶようになっているそうです。2019年にロンドンでタクシーに乗りましたが、イギリス人の友人がキャッシュで払っていたので、コンタクトレスカードの支払いは確認できませんでした。

ちなみにサービスチャージとしてのチップ以外に、有用な助言やヒントの意味もチップにはあります。Learning Tips-学習のヒントとして、このチップの異文化理解のご紹介がこれからの海外旅行のお役立ち情報になれば…幸いです。