小学校英語の4技能5領域の内容|おすすめの学習方法!
2023.05.02
小学校英語も着々と授業が進み、日本人の子どもたちの英語教育の成果が見込まれるところですが、小学校でどんな英語教育が行われているのか、今一度確認してみましょう。机上の英語力だけではなく、言語活動として英語でのコミュニケーションができることが、英語教育の目標です。最近は小学校英語の4技能に加えて、5領域なんて言葉が出てきています。今回は小学校英語の4技能5領域の内容と、そのおすすめの学習方法をご紹介していきましょう。
小学校教育の新しい学習指導要領の概要
2020年度から本格化した小学校の英語授業。どんな指針で進められているのかまずはご紹介します。
学習指導要領とは?
文部科学省が定めている教育課程の基準は以下の通りです。
全国の学校が学習指導要領に基づいて教科書や時間割を作成する
約10年に一度改正が行われる
2020年度に小学校、2021年度に中学校、2022年度に高等学校の学習指導要領が改正された
教育課程はつねに基準化され、10年ごとに見直しがはかられているというわけです。では2020年度の改正は何だったのでしょうか。
2020年度改正の新しい学習指導要領の主な変更点
以前は小学5年生から始まっていた外国語活動でしたが、小学校3年生から外国語の授業が始まりました。3年生、4年生では「聴く」「話す」を中心に外国語に慣れ親しむことを優先し、5年生、6年生になると文字を「読む」「書く」の学習が加わります。高等学校卒業までに外国語でのコミュニケーションができるようになることを目指しています。
さらに「プログラミング教育」の必修化し、コンピューターに意図した処理を行わせる論理的な思考力を育むことを併せて目指しています。
小学校英語の4技能5領域とは?
ではこの英語の4技能5領域って、いったいどんなものなのでしょうか。文部科学省によって定義された分類の総称が4技能5領域。4技能は聞いたことがありますが、5領域とは何でしょう?
英語の4技能
英語の4技能は「聴くこと」・「話すこと」・「読むこと」・「書くこと」になります。全ての語学の習得に共通する力で、この4技能をマスターしなければなりません。今までの日本人の英語教育は「読む」「書く」といった暗記に頼ることばかりしていきました。中学生の英語で現在形・過去形・未来形・進行形・完了形とさまざまな時制を覚えたり、疑問詞・助動詞・前置詞・動名詞・不定詞と用法を覚えたり、文法の勉強を重視してきました。でも、それだけでは英語のインタラクティブ―双方向のコミュニケーションを身につけることはできなかったわけです。目の前にいる英語を話す人からの質問を理解し、英語での的確なやりとりができることを目指して、英語教育改革が進められることになりました。
文部科学省の基本計画では、中学生がCEFR(語学力の国際標準規格)のA1レベルを目指しています。CEFRのA1レベルは英検では3級、TOEICのL&Rテストでは300点に使いスコアになります。高校生になるとA2レベルで英検の準2級レベルですから、これからの子どもたちへ明確な英語力の指針も示しています。
4技能をバランスよく育み「使える英語」を身につけることを目指すこと。それが2020年度からの文部科学省の子どもたちの英語教育です。
英語の5領域
では耳慣れない5領域ですが、英語4技能の「話すこと」を「話すこと(やりとり)」と「話すこと(発表)」の2領域に分けたものを指します。「話すこと(やりとり)」は双方向でのコミュニケーション、つまり相手と言葉のキャッチボールをすること、「話すこと(発表)」は自分のことや身近な出来事などを相手に伝えることになります。
文部科学省は小学校から5つの領域を段階的に取り組むことを始め、小学校中学年の3年生と4年生では、音声面を中心とした3つの領域を学ぶことを目指しています。「聞くこと」・「話すこと(やりとり)」と、「話すこと(発表)」を身につけ、小学校高学年の5年生と6年生では「読むこと」・「書くこと」の2つの領域が加わることになります。今まで主軸になっていた英語指導とは逆のアプローチを目指そうとしているようです。以前小学生の英語力についてご紹介した記事も併せてご覧ください。
小学生の英語力を伸ばす勉強法 おすすめの家庭学習と英会話教室
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4技能5領域に対応するための学習方法
小学校高学年になると本格的な英語学習が始まりますが、どんな学習がおすすめなのでしょうか。やはり学校の授業をサポートする英語の勉強を行うのがよさそうです。
市販のテキストを使う
「読むこと」と「書くこと」を中心に伸ばすためには、市販のテキストもおすすめです。子どもに合ったレベルの教材を選べば、無理なく英語の力を伸ばすことを目指せます。机に向かうのが苦手な子どもには、ゲーム感覚で学べるアプリを活用してもよさそうです。
英会話教室やオンライン英会話を利用する
「聴くこと」と「話すこと」を中心に4技能をバランスよく伸ばすためには、英会話教室やオンライン英会話がおすすめです。英会話教室やオンライン英会話ではネイティブスピーカーの英語の音を聴きながら、リスニング力を鍛えていき、英語のスピーキング力の向上も目指します。英語を使って会話をする時間が増えることで、英語でのやりとりに馴れていきます。
英会話教室はシェーンでもお子さまのレッスンを行っていますが、基本は対面レッスンです。目の前のネイティブ講師と生徒たちの自然なやりとりは、オンラインとは違った英語学習をすることができます。ネイティブ講師たちの英語の音を直に聴くことで、個々の音だけではなく、プロソディー(リズム・ストレス。イントネーション)の獲得にもひと役買っています。また画面の音を聴くより、目の前の講師とのやりとりに興味を持って英語を聴く姿勢をも培います。
英語でのコミュニケーションには異文化理解も必要
今回5領域に加わった英語での「話すこと(やりとり)」と、「話すこと(発表)」すること。これらの事柄はどのような授業になるのか調べてみました。
「話すこと(やりとり)」は、最初は決まった英語でのやりとりを行い、次第に即興のやりとりができるようなアクティビティが行われるようです。また「話すこと(発表)」ではやりとりのアクティビティの集大成で、英語に馴れ、聴き取ることができ、英語で発話できるようになった後で行なわれます。自分からの英語で発信する力をつけることで、受け身ではない英語でのコミュニケーション力を構築しようとしています。
今までの英語の授業は教科書を音読し、その項目で覚える英文法のルールを先生が説明していました。日本人の先生が教えやすいように、現在形・過去形・未来形・進行形・完了形とさまざまな時制や、疑問詞・助動詞・前置詞・動名詞・不定詞と用法別の項目を設けようとしていたように思われます。私たち日本人が母国語の日本語を、最初からこれは名詞、動詞、形容詞、あれは副詞、接続詞と項目別で覚えていたでしょうか。母国語は耳から馴れ、やがて言葉を発話し、読めるようになり、書けるようになっていきました。今までの目から覚える外国語が、これからは耳から馴れるようになり、語学の習得として自然な流れなったと思われます。
そして英語は4技能5領域のスキルを伸ばすことも大切ですが、相手を理解しようとする気持ちや、相手の言葉を聴こうとする姿勢も大切になります。英語圏や英語を話す人々のモノの考え方や感じ方を理解しないままでは、真のコミュニケーションははかれません。その人たちの文化や習慣、生活を学んでいくことも大切になってきます。言葉の背景になるものを知ろうとする気持ちを、子どもたちが育み、英語の世界が好きになれるような学校の授業を期待したいところです。
シェーンでは講師たちが小さい頃からやってきたイベントなども取り入れ、お子さまたちを英語の世界に引き込むことができるよう楽しいレッスンを行っています。遊びだけではないアクティビティをしながら、自然と英語のやりとりができるレッスンを目指しています。ぜひ一度無料体験レッスンをお試しください。