おすすめの英語の資格6選|入学試験や海外留学、仕事にも生かせる!
2023.01.06
英語の資格試験と呼ばれるものはたくさんあります。語学力をつけるために、英語の仕事に就くためにまたは転職を考えているために、今よりキャリアアップするために、さまざま目標を持って英語のテストの受験をお考えの方は多いかと思います。今回は受験や仕事で活かせる英語の資格を紹介、解説していければと思います。英語のスキルをつけるためのおすすめや有利な英語の資格、その資格対策について考えていきましょう。
おすすめの英語の資格1 TOEICⓇ
TOEICは日本人には馴染みがある英語の能力を証明するテストです。ビジネス英語の力にも、履歴書の記載項目でもそのスコアは反映され、高いスコアが求められます。TOEICだと600点以上が記載に値するスコアになり、その有効期限は2年以内です。
TOEICⓇの特徴
英語によるコミュニケーションとビジネス能力の検定試験で、TOEICは一般的な知名度が高く人気の英語試験です。試験結果は合否ではなくスコアで表され、スコアが大きいほどその技能の評価が高くなります。スコアアップを目標に複数回受験する人も多く、留学や就職活動、企業内の昇進や昇格など、幅広いシーンで英語力の証明として活用されているのがTOEICです。
TOEICⓇの試験の詳細
TOEICはリスニング力とリーディング力の試験と、スピーキング力とライティング力の試験に分かれています。それぞれ試験名は「TOEICⓇ Listening & Reading Test」と「TOEICⓇ Speaking & Writing Tests」と呼ばれています。一般的にTOEICの試験というと「TOEICⓇ Listening & Reading Test」を指すことが多くなります。リスニングとリーディングスコアの高得点を獲得できれば英語力をアピールすることができます。
名称/TOEICⓇ
主催/一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)
日程/テスト実施月1月・2月・3月・4月・5月・6月・7月・8月・9月・10月・11月・12月
10月は2日間、その他の月は1日間テストが開催され、午前に1回、午後に1回テストを実施。
受験料/7,810円(税込) ※2022/12現在
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TOEIC®L&Rテスト対策は、問題を解く時間配分がスコアアップの鍵。出題傾向を確認するために、TOEICのウエブサイト上の「穴埋めエクササイズ」などをまずは利用してみましょう。
シェーンでもTOEIC®L&Rテスト対策のレッスンを開講しています。無料体験レッスンも受付中です。●情報はこちら
おすすめの英語の資格2 英検Ⓡ
日本では小学校から英検を受験しているお子さまが年々増えています。英語学習の基礎には最適な英語検定試験です。
英検Ⓡの特徴
正式名称は実用英語技能検定。文部科学省が後援している英語能力証明テストで、小学生から社会人まで幅広い年齢層を対象とした英語検定試験を行っています。日常生活から、ビジネスシーンまで対応できる英語コミュニケーション力の証明になるのが英検。英検の合格者を入学試験や、単位認定において優遇している高校や大学が多くありますが、学校によって優遇されるための取得が必要な級が異なりますので、ご確認が必要です。
英検Ⓡの試験の詳細
試験は5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級に分かれ、基礎レベルから積み上げていくことができます。試験は合否によって評価。5級と4級は筆記(リーディング・ライティング)とリスニング、録音形式のスピーキングテストを実施し、3級以上の 試験形式は一次試験と二次試験に分かれて行われます。一次試験で筆記とリスニングの試験が実施され、一次を合格すると二次試験で対面の面接が実施されます。
名称/実用英語技能検定(英検)
主催/公益財団法人 日本英語検定協会
日程/1月・5月・10月(一次試験実施日)
3級以上は一次試験を合格すると2次試験へと進める
受験料/2,500円~11,800円(税込) ※2022/12現在 級・個人団体の受験によって異なります。
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英検の過去問対策が合格不合格を決めるとも言われています。受験する級のテスト形式の勉強方法を中心に、過去問に取り組むことから試してみましょう。英語初心者にも比較的に受験しやすい級から始めて、受験のコツを手に入れます。
シェーンでも英検対策の日本人講師によるレッスンを開講しています。無料体験レッスンも随時承ります。●情報はこちら
おすすめの英語の資格3 TOEFLⓇテスト
TOEFLはアメリカの教育機関が行っているTest of English as a Foreign Languageとしてのテストです。英語を母国語としない外国人たちの英語能力を証明し、高校や大学への正規留学の指針にもなっています。
TOEFLⓇの特徴
世界中で開催されている国際基準の英語能力を測る試験です。英語圏にある多くの大学や大学院が、受験資格の要件にTOEFLのスコアを活用しています。大学や大学院レベルのアカデミックな場での必要な英語能力の有無を確認し、英語圏の大学で学ぶ際に必要な専門的な知識もこのテストに求められています。英語圏にある大学への進学を目指している学生が多く受験する傾向にあるのがTOEFLです。
TOEFLⓇの試験の種類
TOEFL iBTテストとTOEFL Essentialsテスト、TOEFL ITPテスト、TOEFL Juniorテスト、TOEFL Primaryテストが実施されています。一般的にTOEFLⓇの試験というとTOEFL iBTテストを指しています。TOEFL Essentialsテストは自宅でパソコンを使って受験するテスト、TOEFL ITPテストは学校などで一斉に受験する団体向けに作られたテストです。TOEFL Juniorテストは中高生向けのテスト、TOEFL Primaryテストは小中学生向けのテストで、初級から英語レベルを測ることができます。
複数あるTOEFLⓇテストのうち、広く知られていて個人受験することが多いのは「TOEFLⓇ iBTテスト」と「TOEFLⓇ Essentialsテスト」です。ここではこの2つのテストについてご紹介します。
名称/TOEFLⓇ iBTテスト
主催/TOEFL®テスト日本事務局
日程/会場受験は土日48回他自宅受験もあり
受験料/US245ドル ※2022/12現在
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名称/TOEFLⓇ Essentialsテスト
主催/TOEFL®テスト日本事務局
日程/オンライン受験
受験料/US110ドル ※2022/12現在
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TOEFLのスコアアップには継続した試験対策が必要です。目標スコアを定め、セクション別に対策方法を立てていきます。
おすすめの英語の資格4 IELTS™
IELTSはInternational English Language Testing Systemの略で、英語の総合的な力を測るテストです。ケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュカウンシル、IDPエデュケーションによって運営、実施されています。日本では公益財団法人 英語検定協会が試験の実施を行っています。
IELTS™の特徴
英語熟練度を測る英語検定で、アメリカやイギリスなどへの留学や研修へ行く際に、必要な英語力を証明できる検定試験です。英語力証明のグローバルスタンダードテストとして、多くの人が高スコアを目指しています。
IELTS™の試験の種類
アカデミック・モジュールと、ジェネラル・トレーニング・モジュールの2種類の試験があります。アカデミック・モジュールは、英語で授業を行う大学や大学院に必要な英語能力を証明することができ、正規留学の際にスコアが求められるものです、ジェネラル・トレーニング・モジュールは、英語圏で学業以外の研修や移住申請に必要な英語能力を証明し、イギリスなど海外移住の際に提出を求められることもあります。
名称/International English Language Testing System(IELTS™)
主催/公益財団法人 英語検定協会
日程/ペーパー試験は月4回程度開催・オンライン試験は月10日間程度開催
受験料/25,380円(税込) ※2022/12現在
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IELTS対策はリスニング、スピーキング、リーディング、ライティングスキルをバランスよく鍛える必要があります。英語を聞く、英会話をする、英文を読む、サンプルの英作文を書きながら、実践のスキルを受験日まで磨くことを目指します。
シェーンでは2001年からIELTS対策レッスンを開講しています。無料体験レッスンも随時承っています。●情報はこちら
おすすめの英語の資格5 国連英検
国連英検は外務省が後援し、公益財団法人日本国際連合協会が行っている英語検定試験です。国連では英語の他に、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語、中国語を公用語としていますが、検定試験は英語だけのようです。
国連英検の特徴
外務省が後援している英語能力の民間資格で、中学生から社会人、シニア世代までの幅広い人を対象とした英語検定試験を行っています。国連英検は国連普及活動の一環として実施され、国連の理念である「国際協力」「国際理解」をコンセプトにしている検定試験です。国際常識があり、自分の意見を持って異文化の中でコミュニケーションができる能力証明になります。
国連英検の試験の詳細
試験はE級、D級、C級、B級、A級、特A級に分かれ、B級以上は国際時事問題をテーマとした作文問題が出題されています。A級以上は2次試験として面接試験があり、試験官と英語で国際時事問題について討論することが求められます。コミュニケーション能力を重視し、実践的なスキルが求められます。
名称/国際連合公用語英語検定試験(国連英検)
主催/日本国際連合協会
日程/5月一次試験7月二次試験・10月一次試験12月二次試験
受験料/3,000円~20,000円(税込) ※2022/12現在 級と単願併願の受験によって異なります。
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国連英検は他の検定試験とは違い、国連に特化した知識や語彙などを必要とします。専門職を目指すために、過去問に注力し、世界の基本情報はもちろん、世界の今の情勢も英語でコミュニケーションできる力をも培います。
おすすめの英語の資格6 CASEC
CASECはCompterized Assessment System for English Communicationの略で、英語コミュニケーション能力判定テストです。教育測定研究所が運営し、最近受験者が増えているテストは、旅行代理店、通販サイト運営会社などの社員教育としても導入されているようです。
CASECの特徴
個人の能力に合わせてテスト問題が変化する適応型のテストシステム。難易度の低い問題から出題されて、正解すると問題の難易度が上がり、間違えると難易度が下がります。受験者が安定して正解できる難易度が、スコアに換算されるシステムです。CASECの結果とTOEICや英検、TOEFLなどの成績に換算された結果の目安も確認でき、自分の英語能力の把握に活用しやすいのが特徴です。
CASECの試験の詳細
インターネットの環境があれば、いつでも受験できる手軽さも人気の英語能力証明テストです。受験料もお手軽なうえ、中学英語からビジネス英語上級のレベルまで対応しています。
名称/Compterized Assessment System for English Communication(CASEC)
主催/教育測定研究所
日程/オンライン受験
受験料/3,667円(税込) ※2022/12現在
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CASECの試験対策はオンライン英会話を通して、独学でも学べるメリットがありそうです。ただし時間内の回答が厳守。それぞれの問題を理解し、1問につき60~90秒の制限時間内に答える力が必要です。カジュアルな会話からビジネス英会話の実践のコミニケションを手に入れることを目指します。
目的に合わせた英語力をつけたその後は
英語力をテストで証明しただけでは、まだ何も始まってはいません。ここまでご紹介したのは英語の力を試しているテストの数々です。残念ながら国家資格としての英語力を検定する資格はありません。通訳になるためには、全国通訳案内士としての国家資格が必要です。国が管轄する通訳案内士試験、民間が認定する観光英語検定、貿易実務検定、日商ビジネス英語検定、国際会計検定(BATIC)など、資格には国家と民間の資格があります。国家資格はその資格取得をしないと、その仕事に就くことはできません。通訳試験に突破してはじめて、通訳士としての正式な仕事をすることができます。医師や看護師、介護福祉士が国家資格を必須で有しているのと同じです。
TOEICや英検などで英語能力証明してからが、英語への道の始まりです。英語試験は大学受験や大学入試と同じかもしれません。目的の学校に入るためのパスポートを手に入れる作業です。その学校に入った後、さて何をするのか、次は就職先が目標になるのでしょうか。英語学習もどんな職種に就きたいかで、その勉強法は変わります。翻訳家には特に必要な資格はありませんが、英文を的確でわかりやすい日本語に表現できる能力が必要です。そのプロフェッショナルなスキルは作家以上のもので、語彙力と文法の翻訳能力はスキルアップで手に入れられるものではありません。参考書やテストの点数ではその能力を得ることは難しいでしょう。翻訳家を目指すモチベ―ションは相当なものだと思われます。
また有名大学に入ったからといって、有名な国内の企業や海外企業に簡単に入社できないのと同じです。有名大学は転職活動では有利かもしれません。でも明確な目標と専門性に特化したスキルを持つことも大切です。仕事は筆記試験のマークシートのように片づけられるものではありません。ビジネスの世界ではtacticsとstrategyが必要不可欠です。日本語にすると戦術と戦略ですが、この根幹をしっかり根づかせる考え方が必要になってきます。ストラテジーの言葉は「総帥」が元です。
会社にいれば戦略は経営陣が考え、戦術を中間管理職が考え、その実行は一社員たちのタスクになっていく、そんな図式です。でも仕事をする人間一人ひとりがこの戦略と戦術を念頭に置き、同じ方向へ向かえば業務は円滑に進んでいきます。実際の日本の企業では、言われたことしかをやらない、前例のないことには手を出さない、そんな考え方が横行している傾向でもあります。それらを自分の中で一掃しないと、外資系の実力あるポストには就くことができても、残念ながらそのポストの継続は難しいと思われます。テスト内容の勉強法をクリアして、英語の資格を手に入れるだけでは、仕事に生かせることにはならないのと同じです。
英語の仕事に就くために、その英語力をテストで証明したからと言ってその後、簡単に行えるものではありません。マニュアルに頼ることが多い昨今、TOEICも何点取れば、英検を何級とればその目標の学校に入ることができる。だから遮二無二(しゃにむに)に努力を惜しまないで勉強してきたと自負されている方はたくさんいらっしゃいます。でもまだそれは目標です。その先の目的は何でしょうか。目標の大学に入って昇進すること? たくさんの収入を得ること? 確かにそれも人生の目的かもしれません。英語のスキルを手に入れて、その後何を目指すか、それが一番大切なことです。
周囲の英語が堪能な友人たちは、TOEICもIELTSのテストも受けたことがないと言っています。アメリカの大学に正規留学した友人も、イベントで同時通訳できるほどの友人も、その能力はテストではなく、実際に本人たちが現場で証明しています。英文科にいたけれど日本の大学卒業時までは英語がそんなに話せなかった、でも映画が好きでアメリカ留学で実践の勉強を積んだという友人。また海外留学も生活の経験もないけれど、音楽を通じて英語の勉強を独学で続けただけと言って同時通訳までしてしまう友人。好きなことを得意の分野にしてしまう友人たちに感服しています。
彼らの英語力強化のポイント、それは英語の世界の「好き」が高じたところにあると思われます。スキルは後からつけていけます。英語への興味が英語の力を高め、そして英語がとても堪能なのに、英語学習をさらに長く続けている学習者の方たちはたくさんいらっしゃいます。テストのスコアと合格はゴールではないのです。テストで能力を証明してから、どんな自分の姿を思い浮かべるのか、着地点を見つけて英語学習に励んでください。