英語の発音の学習は早口言葉がおすすめ!言いづらい言葉を練習しよう
2022.07.10
英語の早口言葉ってご存知ですか。日本語だって早口言葉は難しいのに、英語なんて無理。そう最初は思ってしまいます。でも英語の上達には早口言葉が効果的なんだそうです。でもリズミカルに矢継ぎ早に英語の発音なんて、果たしてできるのでしょうか。早口言葉は英語でtongue twisterと言います。確かに舌がツイストしそうなほど動くのが早口言葉です。
実はネイティブスピーカーたちも小さい頃に、マザーグースなどのナーサリーライムで早口言葉や英語のリズムを学んでいるとか。まずは早口言葉で英語を学ぶメリットからご紹介しましょう。
早口言葉で英語を学ぶメリット
英単語をリズミカルに口をする早口言葉。これは正確な発音のトレーニングにつながります。日本人が発音しにくいあの英語の音。確かに苦労した覚えがあります。「R」と「L」の使い分けができますか?
Red lorry, yellow lorry.
赤いトロッコ、黄色いトロッコ。
Red leather, yellow leather.
赤い革、黄色い革。
これは日本の早口言葉の「赤巻紙黄巻紙」みたいですね。 また他に有名なものに、
How much wood would a woodchuck chuck, if a woodchuck could chuck wood? He would chuck as a wood chuck would if a woodchuck could chuck wood.
もしウッドチャックが木を投げるなら、どれだけの木をウッドチャックは投げることができるのだろう。もしウッドチャックが木を投げるなら、ウッドチャックが投げられるだけの木をウッドチャックは投げることができるのだろう。
A big black bug bit a big black bear and made the big black bear bleed blood.
大きな黒の虫が大きな黒のクマを刺して血を出した。
How many cans can a canner can, if a canner can can cans? A canner can can many cans as a canner can, if a canner can can cans.
もし缶詰業者が缶を開けられるなら、どれだけの缶を缶詰業者は開けられるのだろう。もし缶詰業者が缶を開けられるなら、缶詰業者は缶詰業者ができるだけの缶を開けることができる。
など、わざとつっかえるように英文を作っていくのが早口言葉のポイント。また早口言葉の和訳は合っているとは限りません。悪しからず。
日本語で使わない発音、日本人には難しい発音を習得しやすい
英語の早口言葉には、「SH」と「S」、「R」と「L」などの発音の違いを発話する練習が含まれています。日本人が英語を話すうえで違いがわかりにくい、「TH」、「V」、「F」なども早口言葉にはたくさん入れて作られています。
英語が苦手でも楽しく学びやすい
早口言葉はゲーム感覚で練習できるため、楽しみながら英語の発音を身につけることができます。英語の勉強は文法やリーディングの練習など、解けるようになるまで楽しいと感じづらいものも多いものですが、英語の早口言葉で 友だちと競い合いながら練習することもできます。英語の早口言葉で楽しみながら英語の勉強が進みそうです。また英語の発音のルールについては、シェーンのお役立ち情報でもご紹介していますので、併せてご覧ください。
英語の発音の基本 ルールを押さえてくり返し練習
●情報はこちら
発音練習ができる英語の早口言葉
実際にどんな英語の早口言葉があるのか、次にご紹介しましょう。「SH」と「S」、「R」と「L」の使い分けを練習できる早口言葉です。続いて「TH」、「V」、「F」も挑戦してみましょう。。
「SH」と「S」の発音の練習ができる早口言葉
She sells seashells on the seashore.
彼女は海岸で貝殻を売っている。
*これはナーサリーライムでも有名な早口言葉です。後半に長く少し難易度の高いものもご紹介しています。
「R」の発音の練習ができる早口言葉
Gloomy grooms roamed around Rome.
暗い新郎たちがローマを歩く。
「L」の発音練習ができる早口言葉
Lily really relied on Larry's reply.
リリーは真剣にラリーの対応に頼った。
「TH」の発音練習ができる早口言葉
He threw three free throws.
彼は3回のフリースローを投げた。
「V」の発音練習ができる早口言葉
Keen Vikings buy the King a bike.
熱意あるヴァイキングが王さまにバイクを買う。
「F」の発音練習ができる早口言葉
Few hares fear human hair.
野うさぎのほとんどは人の髪の毛を恐れない。
「F」の発音もなかなか難しく、上の前歯を下唇に乗せるという難しいものです。「H」との使い分けを練習してみてください。
【難易度UP!】発音練習ができる英語の早口言葉
さて難易度アップの早口言葉。有名なものに、ベティーはバターを買った… ありました、ありました。こんなに長いものです。
Betty bought some butter but the butter Betty bought was bitter. So Betty bought some better butter, and the better butter Betty bought was better than the bitter butter Betty bought before.
ここではもう少し短めのものをご紹介していきますが、「SH」は定番の有名な早口言葉からご紹介します。
「SH」と「S」の発音の練習ができる早口言葉
She sells seashore. The she sells are surly seashells. If she sells on seashore, I'm sure she sells seashore shells.
彼女は海岸で貝殻を売っている。彼女が売っている貝殻は確かに貝殻だ。もし彼女が海岸で貝殻を売るなら、きっと彼女は海岸の貝殻を売っている。
The posh soap shop's shipーshaped soap.
その高級な石鹸の店の舟形の石鹸。
「R」の発音の練習ができる早口言葉
Random lambs ran down to the rum drum.
ランダムに羊たちがラムの酒樽に向かって走った。
「L」の発音練習ができる早口言葉
Kelly carried Carly's curry.
ケリーがカリーのカレーを運んだ。
「TH」の発音練習ができる早口言葉
He'd throw thistles at Heathrow.
彼はヒースローにアザミの花を投げ入れる。
Thatcher searched for thatched chateaus.
サッチャーは藁でできた城を探した。
「V」の発音練習ができる早口言葉
Barry buries various berries in a village.
バリーはいろいろな谷にベリーを産める。
「F」の発音練習ができる早口言葉
Half of the foals will fall in holes.
仔馬の半数が穴に落ちるだろう。
侮れない英語の発音
今回は英語教材の「通じる英語の発音」からおもに引用させていただきました。この本の著者は芝詩史氏で、英語の正確な発音をわかりやすく解説されています。CD付きでなかなか奥深い英語教材でした。また発音の早見のチャートは目で見てもわかりやすく、この教材で日本人が発音しにくい英語の音を練習できそうです。
また日本人のriceの発音とbeerの発音での失敗談も聞いたことがあります。ライスがほしいと言っているつもりが変な顔をされたり、お勘定を頼んだらビールが運ばれたり、「L」と「R」をはじめ、bill(勘定)とbeerの発音も意識して正確に発音しないと伝わる英語にはならないようです。発音のコツをマスターすることが使える英会話につながります。
また長い文章の英語の早口言葉はまだあります。こちらはナーサリーライムで有名な早口言葉です。
Peter Piper picked a peck of pickled peppers. A peck of pickled peppers Peter Piper picked. If Peter Piper picked a peck of pickled peppers, where’s the peck of pickled peppers Peter Piper picked?
ピーター・パイパーはたくさんの唐辛子のピクルスをとった。ピーター・バイパーがとったたくさんの唐辛子のピクルス。もしピーター・バイパーがたくさんの唐辛子のピクルスをとったら、ピーター・バイパーがとったたくさんの唐辛子のピクルスはどこにある?
ただ早く言えるだけでは英語の発音のトレーニングになりません。早口言葉のサイトやオンライン英会話などを活用して、ネイティブの音をしっかりと耳に刻んで練習することが大切です。
余談ですが、以前に国文学史の金田一秀穂氏と、タレントの厚切りジェイソン氏が対談しているテレビ番組を観たことがあります。その時に厚切りジェイソン氏は、無人島に行っても食べ物に困らないんだと言って、なぜならsandwichがあるからと言っていたことがありました。そのオチは、砂sand+関係代名詞のwhich。英語でも小噺みたいなことができるのだと感心した覚えがあります。今回は英語の早口言葉をぜひお試しください。