Loch Ness~From the United Kingdom
2022.10.03
英国コラム
ロッホはゲール語で、湖。ロッホネスはそう、ネス湖のことです。5世紀にこの湖で恐竜らしき姿が目撃されて、20世紀に入ってからは頻繁な未確認生物の目撃が相次ぎ、スコットランドのネス湖は一大観光地となりました。
スコットランドのネス湖には恐竜を目当て、観光客が大勢訪れるようになります。インヴァネスへ空路または陸路で向かうわけですが、スコットランド地方でも北に位置するネス湖へたどり着くにはちょっと大変そうです。それでもそこに続く道路工事が始まり、人々は向かいます。行った人の湖の感想に、「湖にしては波が高い」というものがありました。ネス湖はとても細長い湖で全長がおよそ35キロもあり、その深さは210メートル以上とも言われます。まさに神秘の湖です。13世紀の古城、アーカート城の跡もあり、観光客たちは古城見学とネス湖のクルーズにいそしむというわけです。その正体は何かわからないまま、長い年月が過ぎています。目撃談とともに写真の流出もありましたが、その信ぴょう性は低いようです。細長い湖にボートの波が恐竜に見えたらしいとの見解もあります。
日本の湖のほとんどが、火山によって川などがせき止められたり、陥没した場所に雨水が貯まってできたりしている湖。でもイギリスには火山がないのに、どうしてこんな湖ができたのでしょう。イギリスの湖はせき止め湖でも陥没湖でもなく、その成り立ちは氷河。こんなに深い湖があるのは氷河の後と言われています。ネス湖の細長い形は、氷河の名残の湖の特徴というわけです。そしてスコットランドに点在する湖のほとんどは、小さく細長いものばかりです。でもその氷河の名残の湖底深く、謎の生物体がいる不思議。それは信じられそうですね。