中学生の勉強時間はどのくらい必要なの?英語の勉強時間の使い方も
2022.04.11
中学生は学力をしっかりと固める大切な時期です。テスト勉強や受験勉強も大切ですが、高校入学だけがお子さまの人生の目標ではありません。子どもたちにやる気を起こさせ、勉強することの大切さを知ってもらえるのも理想的。あまり詰め込み過ぎないで学ばせてあげられるよう、保護者の皆さんは見守ってあげたいものです。以前こんなことがありました。同じマンションの小学生は、中学受験を控え毎日のように学習塾通いのようです。塾へ行く前にエレベーターの中で会うと、「塾なんてなくなればいい~!!」と叫んでいました。確かに毎日塾に通って、家でも長い時間詰め込んで勉強している子どもたちも多いようです。中学生の勉強時間はどれくらい必要なのか、英語の勉強時間のポイントも併せて解説できればと思います。
中学生の家庭での勉強時間は?
中学生は学校の授業以外で、どのくらいの勉強時間が理想的なのでしょうか。思えば私たち親世代も、平日は毎日塾、休日は模試と忙しい毎日を送っていたことを思い出します。
勉強時間の目安は1日1時間半~2時間程度
時期や学年、成績、志望校のレベルによって勉強時間は変わっていきます。上位の志望校を狙うほど勉強時間の確保が必要になり、そのための学習内容を詰めていかなければなりません。テストの時期は一日の勉強時間が3時間ほどは必要になってきます。
学校からの帰宅後、時間創出には工夫が必要
中学生の学習時間は限られています。部活動がある場合は帰宅時間も遅くなります。就寝までに長い勉強時間の確保は難しいところです。中2までは学習方法を工夫し、短い時間で効率良く勉強する必要がありそうです。
高校受験を控えた中学3年生の勉強時間
中学3年生は長い勉強時間の確保が必要です。夏休み期間中は毎日6時間程度が目安と言われています。本格化する夏休み終了後は毎日3から5時間が目安になり、受験直前の冬休みあたりには5から8時間の勉強量を強いられます。この時間の活用が入試の合否につながるので、集中力を一層高めなければなりません。
限られた勉強時間を効率良く使うための工夫
では中学生の限られた時間をどうやって使っていくのか、学習計画のコツはあるのでしょうか。まずは家庭学習の環境を整えることから始めましょう。
集中力を切らす物を近くに置かない
限られた時間に集中して勉強するためには、勉強に必要なもの以外を周囲に置きません。スマートフォンや漫画、雑誌、ゲームなど勉強中はもちろんお預けです。
集中できる時間帯を把握する
いつ勉強すると身が入りやすいか把握し、集中できる時間帯に勉強するようにしていきましょう。朝に集中できるタイプか、夜に集中できるタイプか、家庭学習のスケジュールを決めます。朝型なら学校に行く前に勉強し、帰宅後は早寝を意識。夜型なら帰宅後に直ちに勉強に取りかかる習慣をつけます。注意点は睡眠時間が短くならないように注意すること。効率良く勉強を行うには適切な睡眠時間が必要です。中学生の平均的睡眠時間は7時間半。7から8時間の睡眠時間の確保を心がけていきましょう。
こまめに休憩をはさむ
まとめて学習する休日は1時間に1回程度の休憩をはさむと、集中を保ちやすく効率的に勉強できると言われています。だらだらと疲れたまま勉強を続けても意味はありません。受験生は勉強時間の長さが合格につながると考えがちですが、睡眠と同じで勉強も量より質が大切かもしれません。30分未満でも徹底して学習できるコツをつかんでいきましょう。
中学生の英語の勉強時間は何をする?
限られた時間を有効活用するためには、教科ごとに計画を立てておくとよさそうです。英語だと中1・中2・中3と勉強の方法を変える計画がおすすめの声もありました。
中学1、2年生の勉強内容
日々の勉強は基本的に、英語の定期テスト対策が中心になります。予習復習を行い、宿題等もこなしていきます。英語学習は毎日の積み重ねが大切。毎日単語を覚える習慣をつけるとよさそうです。 英単語は暗記ではなく、系統立てて身につけていくと英語の成績アップにもつながります。
中学3年生の勉強内容
受験に向けた勉強を開始します。中3の夏くらいまでにこれまで習った英単語と文法を総ざらいしていきましょう。問題集に取り組み、 通信教育などの活用することも効果的な学習につながりそうです。中3の9月頃からは長文読解とリスニング問題に取りかかり、実際の入試の問題も土日にまとめて解答できる時間を作っていきます。 以前高校入試の受験英語についてもご紹介したので、そちらも併せてご覧いただければと思います。
高校入試における受験英語の勉強法|問題の種類に合わせた学習の仕方
●情報はこちら大学に行くことの目的を考えられるように
科目で得意なものができると、他の科目の成績も上がっていくこともあります。また苦手科目も何が苦手なのかわかると、中間や期末テストなどのその点数も上がるはずです。高校生になれば国公立を受験しない限り、苦手な科目は思い切って捨てることもできますが、偏差値や内申点が気になる中学ではそうはいきません。生徒の特徴を見極めて指導してくれる家庭教師について学ぶことも勉強時間を効果的に使えそうですが、国語・数学・英語だけでも費用負担は大きくなるところです。理科や社会の勉強は、学校の教室内での授業を集中して勉強するのがよさそうです。
いい大学へ行けば、いい企業に入社でき、年収も上がり、いい生活が送れる。そんな未来図を描いている保護者の方々、お子さまたち。でも理想的なモデルコースを歩んでも、仕事で行き詰まり、優良企業を退社する羽目になった大人たちもいます。未来は思い通りに進まないこともあります。年収の高い夫を持ち、2人の子どもたちと幸せに暮らしていた主婦が、突然の事故で夫を亡くし、就職もせずに結婚したルートから一転、働くことになったケースもあります。学歴や職歴だけでもいけません。生きるために何を学ぶのか、それを考えることができると勉強の意義がわかってきます。
まずはお子さまたちに何のために大学に行くのか、その必要性を考える機会を与えてあげましょう。ただ勉強ができるだけではなく、何か学びたいものがあるのか、自分は何をしたいかを明確にしていくことも大切なことです。受験に合格した先に何があるのか、人生は経験がものをいう時もあります。成功だけでもいけないし、失敗だけでもいけません。その成功と失敗で、何を学ぶのか、何を考えるのか。学ぶことで考える力を培えると、その未来図には新しい画が描けてくるはずです。