「it」と「that」の違いがわかるポイントは?基本の使い方と例文
2022.03.06
日本語の「それ」、「あれ」を私たちは自然に使い分けています。その「それ」と「あれ」の用法はもはや感覚に近いものがあります。普段何気に日本語で使っていますが、英語表現では「それ」と「あれ」は、itとthatになるのでしょうか。英語学習者の方々は、英語を話すネイティブたちに自然な表現で伝えたい。いつもそう考えて英語学習をされていると思います。今回はitとthatの使い分け方について、今回は解説できればと思います。英語学習は文法過多になってもいけません。ネイティブたちが話すパターンを繰り返し耳にして、自然な英語表現が使えると理想的です。でもその仕組みを知りたい、理解したい英語学習者の皆さんのために、まずはその基本の使い方と例文で、構文を丸ごと自分のモノにしてしまいましょう。
itとthatの基本
「それ」と「あれ」はitとthat、「これ」はthis。日本語でも繰り返し同じ単語を使わないで、省略して説明する時に発するこれらですが、itとthatは代名詞と形容詞に分かれます。聞き手がわかるように話し手はうまく使いこなさなければなりません。
itとは
人や物を言い換えるときに使う代名詞の1つです。 具体的な英文をご紹介していきましょう。シェーンでは幼稚園から小学生のお子さまたちが習っている例文を入れてご紹介していきます。
What colour is it?
それは何色ですか?
Is it a dog?
それは犬ですか?
Say that.
そう言って。
質問の形式を使っているのは相手との会話を成立させるためです。シェーンの講師たちは「それ」という日本語を介さないでコミュニケーションをはかるので、ものを置いたり、距離をとったり、その英単語のニュアンスがわかるようにして指導しています。
thatとは
形容詞のthatは「あれ」という意味を持ち、関係代名詞としても使われています。 こちらも簡単な会話文に使える文章をご紹介していきます。
What is that?
あれは何ですか?
That white printer is £200.
その白いプリンターは200ポンドです。
itとthatの違いがわかるポイント
では次にitとthatをと使い分ける対象をご紹介していきましょう。 「それ」と「あれ」だけではなかったようです。
ポイント1 言い換えをしている範囲が違いitは一部の「特定の何か」を指す
このthatは「全体の文脈」を指し、その対象は具体的なものです。 逆にitは一般的なものを主語として指しています。
・itの会話例
It is the rainy season.
雨の季節です。
What time is it now?
今、何時ですか?
・thatの会話例
That is a great idea.
それは名案です。
That sounds good.
それはいいですね。
That’s £7, please.
7ポンドになります。
ポイント2 品詞の分類が違う
itは「人称代名詞」でHeやIなどの仲間になります。thatは「指示代名詞」で、itと違い「人」を指すことができなません。このあたりはなかなか英語の感覚に慣れないと使い分けは難しそうです。
itとthatの違いがわかる例文
次にitとthatの例文を上げて、その使い分けを確認していきます。 それぞれが指す意味が違うことがわかります。
He has English guidebook.
彼は英語でのガイドブックを持っています。という表現に続いて、会話を進めると…
I have it too.
私も英語のガイドブックを持っています。
I have that. I understand that very well.
私はそれを持っています。それを持つ意味がよくわかります。
itとthatでそれぞれ回答ができる例文
・itの回答の例文
例えば
Which do you like, summer or winter?
夏と冬、どちらが好き?
と訊ねた時に、
I like December because it’s winter.
私は冬の12月が好きです。
You like Christmas.
クリスマスが好きだからね。
Yes, and I like to go skiing.
そう、そしてスキーをするのも好きです。
会話をしながら不定詞の名詞的用法もさらっと使えてしまいます。
・thatの回答の例文
We are thinking of going out on our bicycles.
自転車で出かけようと考えているところだけど。
That sounds fun! I bought a new bicycle last month.
それは楽しそうだね。先月新しい自転車を買ったところだよ。
It’s nice timing! I want to buy a new one, too. But I’m out of money.
それはちょうどよかった。僕も新しい自転車がほしいところだけど。お金がなくてね。
自然な流れの会話を表現でそうです。またこのsounds~は使えるあいづちです。
Sounds fun.
楽しそうだね。
Sounds good.
いいね。
Sounds nice.
いいね。
Sounds interesting.
おもしろそうだね。
Sounds great.
とてもよいね。
とぜひ口語表現で使い分けしてみてください。
itとthatでそれぞれ回答ができる例文
What time is it?
何時ですか?
It’s seven o’clock.
7時です。
That’s my breakfast time, seven.
それは私の朝食時間の7時です。
簡単な例文を上げてきしましたが、会話は短い方が伝わりやすいと思います。英語の主語や接続詞もそれぞれ使い分けが、伝わる会話ができるかとどうかにかかってきます。シェーンでは幼児のお子さまから、その英語が伝わるかどうか、たくさんの会話を積み重ねながら、講師の指示を理解し英語で答えられるようにしています。お子さまたちにはitもthatも、その事実からレッスンで英語での感覚に触れて身につけていきます。小学低学年ではtheseやthoseの構文を使えるレッスンも受け、その使い分けも自然と学んでいます。
We passed it over to a native speaker.
目標はネイティブスピーカーに伝えることです。
使える英語表現は「耳」から吸収しましょう
いくつかitとthatの例文をご紹介してきましたが、目で見ているだけの英語では会話までなかなか発展しません。見たものは発話し使えるようにしていく努力が必要です。また耳から聴く英語学習がコミュニケーション力の向上には大切なこと。英語を目で追わないで耳から吸収していくこともおすすめします。また聞いた英語は口にしてみる習慣も必要です。頭の中だけで英語がわかっても、声に出して伝える練習は必要です。
耳から吸収するなら、例えば洋楽。ビートルズの名曲「Let it Be」のitは聴き取れましたか? 音がつながるので最初は何・・・?って、感じでした。同じくビートルズの「You Can’t Do That」のthatはよくわかります。でも他のthatは果たして聴き取れますでしょうか。日本語の歌も耳では意味不明な歌詞もありますが、何度も聴いているうちにわかったりもします。英語の歌も日本語にすることなく、その英語を英語のままで聴いて、感じてください。ビートルズの名曲「something」もsomethingしか表現できない世界が広がります。その感じをつかみとり、英語の世界へはまっていくことが、英語力向上につながると思われます。