Lucky Charm イギリスのラッキーチャームにはどんなものがあるの???
2022.08.20
日本でも招き猫で福を呼び、達磨に願いを託し、獅子舞で邪気を払います。縁起物はお節料理にもうん蓄が隠されていますが、最近はなかなかご家庭でお節を作ることも少なくなりました、それでもお正月には、神社に初詣に出かける日本人。おみくじやお守りはいつの世も人気です。今回はイギリスのお守りにもなる、ラッキーチャームをご紹介しましょう。
ラッキーチャームのアレコレ
イギリスのラッキーは銀製のものが多く、その細工も美しく精巧に作られています。それをペンダントヘッドにしたり、ブレスレットに付けたりしているそうです。
馬蹄(Horseshoe)
馬のひづめにつける鉄などで作られるものを馬蹄(Horseshoe)と呼びます。U字のカタチをしたもので馬の脚を保護してくれます。馬蹄のそのU字は袋のようにも見え、その中に幸運が舞い込むという言い伝えもあるようです。
鍵(Key)
錠のかかったドアを開けるため鍵。鍵は古来より存在し、そのドアを開けることができるため成功をもたらすものとして、また閉ざすこともできるので魔除けとして人気だったようです。
シャムロック(Shamrock)
あまり聞き慣れない言葉ですが、シャムロックはクローバー。アイルランドでは三つ葉のクローバーが幸運をもたらすと言われています。アイルランドの守護聖人の聖パトリックが、クローバーの三つ葉は三位一体、the Father, the Son and the Holy Spirit(父なる神と子なるイエス・キリスト、そして聖霊が一体となる教え)と説き、幸運のシンボルとなりました。
ハート(Heart)
愛を表すハートは昔から人気のラッキーチャーム。心温まる、heartwarmingな気持ちでいつもいたいものです。愛が包んでくれる、だからハートも幸運の印となりました。
十字架(Cross)
十字架はキリスト教のシンボルであり、教会の屋根や聖堂に飾られていますが、カトリックとプロテスタントではその十字架は変わります。マリア様の像がある教会はカトリックで、十字架にもイエス様がいらっしゃいます。プロテスタントの教会では木の十字架をよく見かけます。
6ペンス(Sixpence)
イギリスで1967年まで発行されていたコインの6ペンス。花嫁が左の靴に6ペンスを入れると幸せになれるとの言い伝えがあります。Something old, something new, something borrowed, something blue, and a sixpence in her shoe.これから花嫁になる方はぜひ6ペンスをお探しください。また1947年に銀貨から銅の合金に変わってしまったので銀貨のものは少しお高くなります。
薔薇(Rose)
イギリスの花が薔薇と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、薔薇はイングランドの花。日本では単にイギリスと呼んでいますが、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの連合国がイギリスです。スコットランドはアザミ、ウェールズはラッパ水仙とリーク(長ネギ)、北アイルランドはシャムロック(クローバー)とそれぞれに国花があります。6ペンスの裏にはその4つの国花、薔薇とアザミ、リークとシャムロックが絡まってデザインされています。
指ぬき(Thimble)
お裁縫で使う指ぬき。これもイギリスではラッキーチャームの1つです。女性の針仕事はたしなみであり、裁縫道具を持つことは幸せの証でした。イギリスでは美しい装飾を凝らした指ぬきは、アンティークのコレクションとしても人気です。釣鐘型の指ぬきの上に小花や動物をあしらったものを見たことがあります。美しい指ぬきはたくさん飾ってみたいコレクションかもしれません。
その他に王冠や王室馬車、青い鳥、ふくろうやテディベアなども幸運のお守りとしてラッキーチャームに上げられます。自分の好きなものはラッキーチャームになるはずです。
※写真はシャムロックと指ぬき
ピンクのぶたも幸運のシンポル???
かつてシェーンにいた講師でピンクのぶたのコレクターがいました。確かにピンクのぶたは愛らしいですが、大人の男性がピンクのぶたが好きなのは不思議だったことを覚えています。それで今回調べてみました。日本では十二支に豚を入れずにいのししとしていますが、どうやら元々はぶただったようです。
ぶたは金運アップ、健康運にもよく、世界中での幸運のシンボルのようです。そう言えばピンクのぶたの貯金箱って定番でした。日本ではなかなか幸運のシンボルにぶたとは思いませんでしたが、最近では某テレビ局もピンクのぶたのキャラクターが登場しています。果たしてピンクのぶたは視聴率アップに貢献できているのでしょうか。
またピンクのぶたのチョコ―レートもあるそうで、これはプレゼントとしても良さそうですね。ぜひバレンタインデーに探してみましょう。
イギリスの迷信は何??? Horrible, horrible. やってはいけない行動をご紹介
雨が降った日、折りたたみ傘を室内で干しているスタッフに、シェーンの講師が「恐ろしい、恐ろしい」とささやきます。そう、室内で傘を開いてはいけないのです。イギリスの迷信(superstitions)をいくつかご紹介しましょう。
家の中で傘は開くと不幸になる
If you open an umbrella indoors, it's bad luck.傘は雨からも紫外線からも身を守ってくれるもの。家の中で傘を開くことは、太陽神をさげすむことと信じられているようです。これはイギリスだけではなく、アメリカやフランスでも同じように忌み嫌うことのようです。太陽を大切にする気持ちから生まれた迷信のようです。ちなみにイギリス人もアメリカ人も太陽光は大好き。日傘をさしている人をあまり見かけたことはありません。
鏡を割ると7年間不幸が続く
If you break a mirror, you will get 7 years bad luck!鏡には人を映すものなので、それが割れると持ち主に悪いことが起こると言われています。日本でも鏡を割ると縁起が悪いとされています。割れた鏡を捨てる時にはお清めの塩をかけたりもします。イギリスでは7年も不幸が続くのですから、鏡は大切に扱いたいものですね。
はしごの下を歩くとアンラッキー
Don't walk under a ladder - it's unlucky!日本では聞きなれない迷信ですよね。立てかけられたはしごが作り出す三角形は神聖なものとされており、その下を通り過ぎるのはご法度とのこと。また三角形の中には悪魔が存在しており、通ると悪魔を起こしてしまうとも言われているのだそうです。
日本でも「夜に爪を切ると、親の死に目に会えなくなる」、「北枕で寝てはいけない」など最近はもう忘れられているような迷信があります。「夜爪」は暗いところで切ると爪を飛ばしてしまう懸念から、「北枕」は亡くなった人のためのものだからでしたが、かえって北に枕を向けると熟睡できる方もいらっしゃるようです。最近のテレビCMで、あるタレントさんが靴を履いたまま外に出るというシーンがありました。「あらら」と思っていたら、少ししてそのCMは放送されなくなりました。そう、靴のまま室内から外に出るのは、亡くなった人だけなのです。日本でも忘れられている迷信やタブー。でも知っている人にとってそれは、Horrible, horrible.なのです。異文化理解をして、忌み嫌われることはしないように気をつけましょう。