子どもが習い事に「行きたくない」と言ってきたら?理由とその解決法を考える
2021.09.01
今や、未就学児の半数以上が習い事をする時代。学研教育総合研究所の2019年の調査によると、小学校入学前に習い事をしている子どもの割合は、全体平均で56.8%と2017年の37.9%から18.9ポイント上昇しており、今後もこの割合は増えることが予想されます。
子どもが今まで続けてきた習い事を急に「行きたくない!」と言ってきたら、そのまま休ませるべきなのでしょうか?無理やりでも連れていくべきなのでしょうか?ここでは考えられる理由とその対処法をご紹介します。
習い事に「行きたくない」理由
お友だちとの関係がうまくいっていない
今まで仲良くしていても、ちょっとした事がきっかけで「今日は〇〇ちゃんに会いたくない」となることも。また、最近新しいお友達が入ってきて、その子との相性が良くない。その逆で親しかったお友達がやめてしまい、気の合うお友達がいなくなった、ということも考えられます。
先生やコーチとの相性が良くない
自分の親以外の大人と接する機会の少ない子どもにとって、習い事で関わる大人との関係性は重要です。先生はそんなつもりがなく言った言葉も子どもを傷つけてしまう場合もあります。
苦手意識を感じ始めた
周りのみんなは解けるのに自分だけ出来なかった。周りのみんなは泳げたのに自分だけ泳げなかった。と周りと比べてできないことが増えてくると、もう嫌だとなってしまいがちです。
楽しくない
通い始めたばかりの頃は何事も新鮮に感じ楽しく感じるもの。月日が経つにつれ、慣れが生じ「楽しくない」と感じてしまうこともあります。
他に興味のあることが出てきた
子どもの興味は千変万化。特に、今まで家の中やその周辺のみで過ごしてきた環境が、幼稚園や小学校に通いだすとこれまでにはなかった多くの刺激を受けます。今やっている事よりも、もっと興味のあるものが出てきた場合、今の習い事がつまらないと感じてしまうこともあります。
親がやってはいけないこと
言ってはいけないNGワード
子どもがはっきりせずにウジウジしていると、つい声を荒げてしまいそうになりますが、「ダメな子」、「だらしない」、「〇〇ちゃんはちゃんとやってる」など子ども自身を否定することは避けましょう。
「子どもが行きたくない」ことを先生にすぐ伝える
行きたくないことが続いた場合は先生に相談することも必要ですが、すぐに「嫌がっている」ことを先生に伝えると、そのことによって「先生に嫌われちゃうんじゃないか。」と不安に思う子もいます。まずは「じゃあ今日は体調が悪いってことにしようね」などど、次の週に行きやすい土台を作ってあげましょう。
理由を聞かずにやめさせる
上記に挙げたように、「行きたくない」という理由は様々考えられます。理由によっては続けながら解決できる問題もあります。せっかく続けてきた習い事を勢いで退会することはおすすめしません。
まずは「行きたくない」理由をしっかり確認しよう
すぐに口を開かない場合もありますが、上記に挙げた理由を参考に子どもにじっくりヒアリングしてみましょう。
解決策
クラス・先生を変える
お友達や先生との関係が理由の場合、その習い事自体を嫌がっているわけではないので、クラスや担当の先生を変えることで続けられることがほとんどです。今通っている教室に別のクラスが無い場合は、近隣校に転校したり、別のスクールを探すのも良いでしょう。
習い事を変える
水泳をやっていたけど運動は苦手で英語の方が得意。ピアノをやっていたけど体を動かす方が楽しい、など子どもの得意や興味は変わって当然です。その場合は思いきって習い事を変えてみましょう。
習い事を増やす
今までやってきた習い事はやめさせたくないけど、どうも子どもの意欲がない。という場合、「楽しい!」と思える習い事を増やすのもおすすめです。中学受験のために塾に通いながら、英語は好きなので週1回の気晴らしも含めて英会話に通わせているという方も。好きなことを続けたいからもう一つの習い事も頑張る、という相乗効果が生まれます。
プチゴールとご褒美を決める
目標がなくダラダラ続けていると、子どもでも飽きてしまいます。例えば学習塾の場合、最終ゴールは志望校合格ですが、半年または3ヵ月ごとを目安に模試の点数や偏差値などご家庭でプチゴールを設定し、それを達成したらご褒美をあげるなどして子どもが常に頑張ろうと思える環境を作ってあげましょう。
楽しく通えるおすすめの習い事
やっぱり子どもには楽しく習い事を続けてほしいもの。そこで、楽しく通えて将来のためになるおすすめの習い事をご紹介します。
英会話
2020年から小学校での英語が必修化になったこともあり、子どもの英会話人気は年々高まっています。ひとことに英会話スクールと言ってもその形態は様々。おすすめはネイティブ講師が教える英会話スクールです。小さいころからネイティブの発音を耳にすることで自然と発音が身に付きます。また、レッスンは座学のみでなく歌やダンスなどアクティビティを取り入れたレッスンが子どもの「楽しい!」を継続させます。
水泳
子どもの習い事不動の人気は水泳。その理由は子どもの基礎体力をつくる、免疫力をつける、万が一の時のために泳げるようになるなど様々ですが、他の運動系の習い事に比べて送迎バスがあること、洗い物が楽など保護者の負担が少ないことも人気の理由にあります。お友達がたくさんいることで楽しく通える習い事になっています。
音楽教室(ピアノ・歌など)
女児に圧倒的人気な音楽教室。ピアノやエレクトーンなど初期費用がかかるものもありますが、歌は場所や費用面でも気軽に始められる習い事です。最近は発表会だけでなくYoutube等のSNSで成果を発信する機会が多いことも人気の理由かもしれません。