Queen Victoria~From the United Kingdom
2020.02.10
BBCのドラマ「女王ヴィクトリア 愛に生きる」を観てどんな人物だったのか、興味が募ります。
18才で即位した若き女王をご紹介しましょう。
1837年の即位以来、1901年にわたって一時代を築いたヴィクトリア女王。
前国王、ウィリアム4世がご逝去されると、2人の使いが少女のヴィクトリアの前に現れます。2人は、時の王室の長官カニンガム公爵と、カンタベリー大司教。白い寝間着の姿のヴィクトリア女王のお姿が絵に残っています。ウィリアム4世のご息女が他界されていたため、君主の座が、国王の姪、若きヴィクトリアに回ってきたのです。
ヴィクトリア女王はかつての女王、エリザベス1世のように、家庭を持たない君主にはなりたくはありませんでしたので、21才で憧れのアルバート公とご成婚されます。
母方の従兄弟にあたるドイツからいらしたアルバート公は、ヴィクトリア女王のため英国のために、その生涯を、身を粉にして尽くされます。お2人の仲も睦まじく、9人のお子様たちに恵まれます。でも一番下のベアトリス王女が4才の時に、アルバート公は病で突然他界されます。
それからのヴィクトリア女王は、長く喪に服し、けして赤などの色ものはお召しになりませんでした。63年間の在位中、39年間はほとんど黒のドレスで過ごされたのです。黒に包まれ、無表情のヴィクトリア女王のお顔が今でもよく見られますね。でも珍しく、即位50年お祝いの馬車でのお姿では、晴れやかな笑顔のお写真が残っています。
ほとんどを黒で過ごされたヴィクトリア女王ですが、ご遺言は逆に、黒で棺は覆わないこと。赤のローブで覆われた女王の棺は、ウィンザー城の霊廟で、アルバート公と並び、安置されました。在位中にもいろいろと艶っぽいお話は多々あり、映画にもなりましたが、アルバート公のそばで永遠の眠りにつかれました。