映画や海外のTVドラマを字幕なしで観たい-The Crown
2019.09.01
字幕にばかり頼っていてはリアルなセリフはわかりません。映画を観るときは英語の世界にひたってみましょう。
何気なく聞いていた映画のセリフ。このシーンにこの言葉。はっと意味がわかった時、英語が身近になった気がするかもしれません。
今回はドラマ「The Crown」のファーストシーズンのエピソード3からのご紹介です。現英国女王のエリザベス2世の若き時代から、ドラマは始まります。若くして父君のジョージ6世が崩御。それも急逝でしたので、外遊先のアフリカから急きょ帰国したエリザベスには葬礼、君主としての引き継ぎなど多忙を極めます。
当時の英国首相はあのチャーチル。年は老いてもまだその独善さや実行力は残っています。エリザベス女王との最初の謁見の際、
Do sit down.
と言われますが、君主は飲み物も椅子も勧めてはならないと、チャーチルは固持します。そして、
So, shall we make a start?
とすぐに君主と首相としての仕事を始めようとします。謁見時間が重要なことを伝えています。 チャーチルはその後も女王との謁見の際には、どんな時にでも椅子に座らず立ったまま、話を進めています。
王室には離婚経験者は国王の妻にはなれないなど、今では少し緩和されたルールがありました。さまざまな慣例を目の当たりにする若きエリザベス女王は葛藤します。妹のマーガレット王女の醜聞やら、彼女らの伯父上エドワード王子も、かつて王の座を捨てるという前代未聞の事件を起こしています。エドワード王子が王位を継いでいたら、ジョージ6世も早世しなかったかもしれません。そんな王室内のさまざまな人々の葛藤や思惑を紡いだ作品です。
そして「The King’s Speech」の国王がエリザベス2世の父君ですので、併せてご覧になると英国史も愉しめます。