Stone of Scone～From the United Kingdom
2019.10.15
英国史雑学
イングランドとスコットランドにはこんなお話がありました。
英国はイングランド・スコットランド・ウェールズ・北アイルランドの4つの国の連合国です。その長い歴史には、語りつくせないほどたくさんの物語があります。
今回はスクーンの石。あのお菓子と同じつづりです。これは現在のスコットランドが都として定めたスクーンで、国王が戴冠式で使った玉座のこと。運命の石と呼ばれている石のことです。
まだスコットランドになる前、アルバ王国が都としたスクーンの地にこの運命の石を置き、それからスクーンの石となりました。
縦66㎝、横42㎝、高さ28㎝のスクーンの石の重さは152キロとも言われ、1296年までSconeの修道院にありました。
1249年7月にアレクサンダー3世が8才で即位。即位式は、このスクーンの石のうえで着座して行われていました。いかなる王もスクーンの石に座らずして、スコットランドの王位には就けなかったと伝えられています。
しかしそれから50年近く経た1296年、イングランドとの戦いに敗れ、スクーンの石は、イングランド国王エドワード1世によってウエストミンスターに持ち帰られます。それから700年間、スコットランドの地には帰ることはありませんでした。
1996年7月3日、当時首相になる前のトニー・ブレアによって、エディンバラ城にスクーンの石は、返還されました。ブレアはスコットランド・エディンバラの出身でしたので、これ以上の禍根は残したくなかったのでしょうか。翌1997年ブレアは首相に就任。英国に1979年以来の労働党の風を巻返しました。
※写真はスクーンの名を冠したスコットランドのお城です。
