Big Issue~From the United Kingdom
2020.02.12
英国のある猫が主役になり、有名になったお話です。
あの肩に乗ったチャトラ猫ですよ~
映画「A Street Cat Named Bob(日本語タイトル:ボブという名の猫)」で主人公が売っていた新聞は、ホームレスなどで生活に困っている人たちを救済するために考えられました。それがビッグイシュー。
最初はアメリカで始まったものなのですが、その方法を英国に持ち込み、成功を収めます。資金は広告とスポンサーからの収入で賄い、利益はホームレスの支援事業へ投資されています。
2016年この映画が封切られて驚いたことは、主人公と猫の実話で、それも映画ではほとんどが猫のボブが演じて(?)いるというではないですか。
実話というだけでもそのリアルさがわかるのに、まさか本物のボブ本人(猫)が出演しているとは驚きです。今までこんな映画があったでしょうか。
では知らない方のためにお話を少しご紹介しましょう。いろいろな事情で麻薬の世界にはまり、暗澹とした生活を送っていたジェームスは、一匹の猫と出会います。覚束ない生活のなかで、次第にボブとのコミュニケーションを通して、何かが変わろうとしていきます。路上ライブもボブのおかげでうまくいくのですが、トラブルでそれもできなくなり、次に出会った仕事がビッグイシューの販売。でもこれには他のホームレスの販売員とのテリトリー争いがあり、猫連れのジェームスに人気があると、またトラブルに。そして販売の仕事も謹慎させられ、またジェームスは薬に手が…
ボブとの出会いを見つけたジェームスは幸運でした。でもボブがいない人たちのための支援は、英国ではよく行われています。日本は、ソーシャルワーカーの存在とその活動については、欧米に比べてまだまだのようですね。
※写真はボブとジェームスが路上ライブをしていたロンドン・トランスポート・ミュージアム。