<Cash not accepted> 現金ではバスに乗れない、イギリスキャッシュレス事情
2019.10.01
皆さんはキャッシュレス決済を利用していますか?
キャッシュレス決済は文字通り現金を使わない支払方法のこと。クレジットカードや電子マネー、モバイルウォレットからスマホ決済まで新旧様々なものがありますね。日本でも最近は〇〇ペイなど数多くのアプリが登場し、ポイント還元などの特典をつけた新規利用者の獲得合戦が賑やかです。
さて、海の向こうのイギリスは日本以上にキャッシュレス化が進んでいます。
かつてイギリスは「小切手社会」と呼ばれるほど、小切手がよく利用されていました。銀行が発行するchequebook (米語は “checkbook”) (小切手帳)を持ち、自分で金額を書き込んでスーパーなどで支払う姿が普通にみられたものです。
その小切手を代替する形で広まったのがデビットカード。特に少額の買い物では、後払いのクレジットカードよりも、小切手と似た使い勝手、つまり即時決済のデビットカードが好まれているようです。
もちろん、旅行者としての私たちは、デビットカードを持っていなくても不自由はありません。ただし、ICチップの入ったクレジットカードが1枚あると重宝します。不正利用、詐欺的使用の対応としてセキュリティが強化されたICカード、PIN認証(暗証番号を打ち込むこと)が主流になっています。出発の前に暗証番号を確認しておきましょう。
お店やスーパーでの支払う際は、cashier(レジ)にある決済端末に自分でカードを差し込み、表示に従ってpin codeを打ち込みます。ほとんどの決済端末にはカバーがあり、暗証番号の入力は他人に見えないようになっていますが、そうでない場合には周りの目に注意しましょう。
イギリスのレストランやカフェではテーブルで支払うことが多いのですが、その場合、bill pleaseとお勘定をお願いすると、テーブルまでポータブルの決済端末を持ってきてくれます。ちなみにPINとはpersonal identification numberの頭文字。読み方はそのまま「ピン」です。
さて、キャッシュレスといえば、visaやMasterCard等のカード会社が発行しているコンタクトレスカードも普及しています。カードを決済端末にタッチするだけで使える電子マネーに近い感覚ですね。pin codeの入力も必要ありません。交通カードとして使用することもできるので、いちいち切符を買う手間が省けます。
とはいえ、わざわざコンタクトレスカードを作るのも大変だという方には、Transport of London(ロンドン交通局)が発行するプリペイドカード、oyster card(オイスターカード)がお勧めです。ロンドン内のほとんどのpublic transportation(公共交通機関)で利用でき、運賃が割引にもなります。特にロンドンのバスは現金で支払うことができないので、コンタクトレスカードを持たない場合はoyster cardは必須です。5ポンドのdeposit(保証金)がかかりますが、返却時に戻ってきます。この辺りは日本のSuicaやIcocaと同じ仕組みですね。
オイスターカードは<Oyster: Buy, top up and refund>と書かれている駅の発券機で購入できます。画面の国旗のマークから日本語を選べば日本語で操作もできますが、近くに案内職員がいれば、英語の練習のつもりでやり方をたずねてみてはいかがでしょうか。もちろん窓口やTourist Informationでも買うことができます。
I'd like to buy an Oyster card, please?(オイスタカードを一枚ください)
Could I top it up with 20 pounds(20ポンドチャージしてください)
top upは「補給する、いっぱいになるまで満たす」と言う意味、イギリスでチャージする時によく使われる表現です。
Oyster cardはクレジットカードでの購入、チャージが可能です。これはあまり現金を持ち歩きたくない旅行者にとってはちょっとうれしいですね。