語感を身につければコミュニケーションの達人に ☆身体の特徴の英語表現って???☆
2019.05.23
「太っている」と言うか「ぽちゃ可愛だ」と言うか、言葉の選び方はとても大切。同じ意味を持つ言葉でも、それぞれの語感(ニュアンス)は異なります。肯定的なのか、否定的なのか、あるいはニュートラルなのか「伝えたい気持ち」に合わせた表現を選ぶことはとても大切です。
英会話の勉強法は数々あります。語感を理解することで、知っているだけではなく「使えるボキャブラリー」を増やしていきましょう。
さて、冒頭に体型についての例を出しました。洋の東西を問わず、人の外見に関するコメントはできるだけ避けたほうが無難ですが、言い方を選べばチャーミングに表現できるかも。今日はそんな英語表現を探してみましょう。
日本語には、女性に対して「ふくよか」男性に対して「恰幅がよい」など、うまい言い回しがありますね。英語ではどうでしょう。
最も一般的な単語はfatです。ただ、ちょっと「ふっくら」どころではなく、かなり太っている場合に使うことが多い単語です。そして言われた方はいやな気持にしかなりません。
Overweight=「体重を超えている」は多少婉曲に響きますが、こちらも言われてよい気持ちはしない言葉です。
比較的悪意の少ない「ぽっちゃり」に近い語感を持った言葉にplumpやchubbyがあります。ただし、まるまるとした赤ちゃんや動物に使うには違和感がありませんが、大人に使う場合には、快く思わない人もいるようです。
なかなか肯定的な表現が見つかりませんね。ネイティブスピーカーにも相談してみましたが「そんな魔法の言葉はないよ」と、つれない返事。そう言いながらも、plumpと言い切らず、a bit plumpのようにぼかして言うと、柔らかい表現になるとアドバイスしてくれました。
ちょっと味をつけて She's a bit plump but charming など、誉め言葉をプラスしてみるのも良いですね。
次は「やせている」と言いたい場合です。最も一般的な単語thinは一見ニュートラルですが、人によっては「痩せすぎ」とネガティブにとられることもあります。
ほめ言葉ならslenderやslimがお勧めです。skinnyやbonyは「皮」や「骨」由来の単語。悪口を言うつもりがないなら避けたほうが無難です。
ちなみに、日本語でよく使う「スマート」=smartは、アメリカ英語では「頭がよい」の意味になります。また、「スタイル」=styleは体型ではなく、イギリス英語では「服装のセンス」を意味する単語です。
「スタイルが良い」は She has a (good/great/nice) figure. や He's in good shape. を使ってみてはいかがでしょうか
以上、言葉の持つニュアンスの例をいくつかご紹介してきました。とはいえ、言葉の受け取り方は千差万別、ポジティブと思って使った単語も相手の語感次第では、失礼ととられることもあるのは日本語と同様です。 本人の前では、あまり言わない方が良いかもしれませんね。
さて、語彙力をつけるために重要なことがもう一つ。それはコロケーションという考え方です。
耳慣れない言葉かもしれませんが、言葉と言葉の組み合わせのルールのことです。例えば、日本語の「大雪」は英語ではheavy snowでbig snowとは言いません。なぜbigではなくheavyなのか、その辺のお話はまた別の機会に取り上げてみましょう。