バランスのとれた英語学習
2019.03.15
英語力を向上させるためには、聴く、話す、読む、書くという4つのスキルをバランスよく学ぶことが大事です。そしてこれらのスキルを磨く上で土台になるのが、語彙や文法の力です。
試験の合格を目指して勉強している人の中には、その試験で直接測られる技能の学習だけを集中的に行なっている場合があります。特に試験を目指していなくても、日頃どちらかというと自分の得意な技能や能力にだけ磨きをかけている人も多いのではないでしょうか。
このような学習法でもある程度英語力を伸ばすことはできるのですが、「TOEIC® L&Rテストの得点は高いのに話すことはおぼつかない」とか、「会話は流暢だけれど、硬い文章を読むのは苦手」、「単語はたくさん知っているのに文章が書けない」などの困った状況に陥ることも少なくありません。
技能や力が偏っている場合、様々なコミュニケーションの場面で支障が出るだけでなく、そのようなアンバランスな状況が実は伸び悩みの原因になっていることが多いのです。
「リスニング」は内容を理解するという点で「リーディング」に似ていますし、情報を発信するという点で「スピーキング」と「ライティング」は似ています。また、会話の場面では「リスニング」をしながら「スピーキング」をしなければいけませんし、例えばメールのやりとりならば「リーディング」と「ライティング」が必要です。
このように4つのスキルはお互いに関連しあっていますから、バランスが取れているほうが実力が伸びやすく、逆にいうと劣っている技能が他の技能の足を引っ張ってしまうことがあるのです。また、基礎となる文法や語彙の力が十分でないと、それを土台として4つのスキルを伸ばしていくことが出来ません。
とはいえ、英語学習には、たとえ適切な方法で学習を行なっていても「伸び悩んでいる」と感じる時期があるものです。それでも「偏りはないかな」という視点で時々振り返ってみることは大切です。不足している力を感じたら、意識して少し学習量を増やしてみましょう。必ず大きなステップアップにつながるはずです。