留学目的の重要性とは?説得力のある目的を書くポイント【例文付き】
2019.01.18
日本で英語を勉強していても、日常生活で実践する機会が少なく、語学力の伸びを実感できないということもしばしば。実際に現地に身を置いて語学学習に励むことができる「留学」を考えられる方も多いのではないでしょうか?
より充実した留学生活を送るために大切なのが「留学の目的」を明確にしておくこと。なかには留学や奨学金申込の必要書類に記載を求められるケースもあります。今回は留学目的の重要性や主な目的、書き方について詳しくご紹介します。
留学目的の重要性と主な目的
留学の目的を明確にしておくことでどのようなメリットがあるのでしょうか?まずは留学目的の重要性と主な留学の目的について詳しく見ていきましょう。
留学目的を明確にする重要性
言葉だけでなく文化や生活スタイル、食生活も異なり、何かと壁にぶつかってしまうことの多い留学生活。
目的がぼんやりしてしまっていると、現地の人と上手くコミュニケーションが取れない、周囲の語学力についていけないなど、留学中に困難な場面に遭遇した際に、すぐ挫折してしまう可能性があります。挫折しそうなときに留学の目的を思い出すことで初心に立ち返ることができるため、留学中のモチベーション維持に繋がります。
また留学の目的を設定するためには、自分の語学レベルを正しく知ることが不可欠です。英語学習の上で解消すべき課題をしっかり把握することができるため、目的に合わせた留学先の選択や期間の決定、費用の見通しを立てることができ、自分に適した留学コースを選ぶこともできます。
自分にあった留学コースを選び、目的に基づいた計画を立てることで、留学生活をより充実させることができます。
主な留学目的
改めて「留学の目的は?」と聞かれると、答えに困ってしまう方も多いですよね。留学の目的は人それぞれですが、主な留学目的としては以下の4つが挙げられます。
1つ目は「英語を上達させるため」
英語圏の国に身を置いて生活をすることで、総合的な英語力の向上を目指すことができます。英語力を伸ばすことができれば、英語でニュースを読めるようになったり、海外のビジネスパートナーと円滑にコミュニケーションを取れるようになったりとビジネスシーンでも大活躍!また日本語に翻訳されていない本を読むことができたり、海外のサイトからファッションやレシピなどの情報を得ることができたりと、私生活でもできることがぐんと広がります。
2つ目は「希望の進路に就職するため」
通訳案内士や翻訳家、英語教師など、語学力を活かした職種に就きたいと考えている方は、ハイレベルな語学力が必要になります。また海外の企業に就職したい、海外でビジネスを立ち上げたいなど、将来的に海外を拠点に活躍したいと考えている方も卒業後や転職後の進路選択に備えて、留学を決めている方が多いです。
3つ目は「専門知識を習得するため」
語学学校への留学の場合は専門知識の習得は難しいですが、大学や大学院への交換留学や正規留学では、日本ではなかなか勉強できない授業が開講されている学部で勉強をしたり、日本で勉強した分野を海外の視点から学び直したり、留学先の大学独自の研究分野について学んだりと、専門知識を習得し深めることができます。
4つ目は「海外生活を通じて視野を拡げるため」
街並みや食事、ライフスタイルまで何もかも日本と異なる海外。環境の全く違う場所で生活を送り、現地の文化を肌で感じることで、新しい価値観を得ることができます。語学力や専門知識を伸ばせるだけではなく、生活力やトラブル対処能力、文化適応能力など、様々なスキルが身につきます。
留学準備の方法をゼロからわかりやすく解説!スムーズに進めるには?留学目的を考える際のポイント
留学の目的を明確化する重要性と留学の主な目的を押さえたところで、次に留学目的を設定する際のポイントについてご紹介します。
留学経験によって得られることを考える
まず初めに留学することで何を得ることができるのか思いつく限り列挙してみましょう。英語力の向上はもちろん、現地の友人を作る、留学先の文化を学ぶなど、どんなことでも構いません。
ある程度リストアップしたら、その中から優先度の高い留学目的を選別していきます。優先度をつけることで、自分が留学に何を求めているのかがクリアになります。
優先度をつけるのが難しい場合は、日本では得られにくい経験は何かという基準で考えてみるのがおすすめです。
少し高めのレベルを設定する
英語力の向上が目的の場合は、どのレベルまで語学力をアップさせたいか、あらかじめ目標を決めておくことが大切です。
レベルが高すぎる目的を立てると、留学中に挫折してしまう恐れがあるため、自分の英語レベルよりも少し高い目標を掲げておくのがベスト。
現在の自分の実力はもちろん、現地での滞在期間も考慮して設定するようにしましょう。
具体的な内容にする
また「リスニング力を上げる」「英語を話せるようになる」といった漠然な目標ではなく、「TOEIC® L&Rテストを600点以上取得する」「語学力を活かした仕事に転職する」など、より具体的な目標を掲げておくことがおすすめです。
留学先や滞在期間を決定する際の判断基準になると同時に、目標がはっきりしていればいるほど、現地でのモチベーション維持にも繋がります。
目的達成後のビジョンを思い描く
ある程度留学目的が明確化してきたら、目的達成後のビジョンを思い描いてみましょう。その目的を果たした後、自分はそれを活かして何をしたいのか、進路を具体的に考えていきます。
達成した後のビジョンが明瞭であれば、目的を達成しようとする意欲も自然と高まっていきます。
留学目的を提出する場面と上手く書くポイント【例文付き】
現地でのモチベーションを保つためだけでなく、留学や奨学金などへの出願の際にも、留学目的が必要になることがあります。留学目的を提出する際のポイントについてご紹介します。
留学目的を提出するとき
留学を申し込む際、必要書類に留学目的の記載が必要な場合も。また長期留学の場合はビザの取得が必要となりますが、ビザ取得をスムーズに進めるため、ビザ申請時に必要な書類と合わせて、留学目的を提出することもあります。
留学目的を書く際のポイント
いざ書類を前にすると何から書き始めたらよいのか分からない…と戸惑ってしまう方も多いですよね。
留学目的を描く際は、まず結論を簡潔に書くことが大切です。結論に続いて、留学先を選んだ理由、留学を通じて自分がどんなスキルを身につけたいかを分かりやすく説明していきましょう。
留学目的の例文
それでは最後に、留学目的(英語を上達させるため、希望の進路に就職するため)の例文を2つご紹介します。
英語を上達させるため
<例文1>
私の留学目的は、英語を上達させることです。海外出張が多く英語を使用する場面が多いため、今回の語学留学を通じて、ビジネスシーンで通用する英語力を身につけたいと考えています。英語での電話応対、交渉の仕方、プレゼンテーション方法など、ビジネスシーンにおける英語学習に特化したプログラムのある●●校を選択しました。帰国後は、留学中に学んだ英語力を実際の仕事で活かしつつ、海外転勤を目指しています。
My goal for studying abroad is to improve my English ability. I have a lot of opportunities to take overseas business trips, so I would like to acquire enough English speaking skills to make it in the business scene through this studying abroad program. I chose ●● English school because there are programs with specialized Business English like telephone reception, negotiation and presentation. After coming back to Japan, I’m aiming to relocate overseas by utilizing English skills I acquire through this program.
希望の進路に就職するため
<例文2>
私の留学目的は、英語を習得して英語通訳になることです。日本ではなかなか英語を話す機会がなく、スピーキングに自信がないため、留学を通してスピーキング力を向上させたいと考えています。英語通訳になるためには正しくきれいな発音を身につけなければならないため、なまりが少なく発音が聴き取りやすいとして知られているカナダを留学先として選択しました。帰国後は、留学で伸ばした語学力を活かし、通訳案内士の試験に挑戦する予定です。
My purpose of studying abroad is to acquire enough English skills to be an interpreter. I have no chance to speak English in Japan and no confidence in speaking, so I would like to improve my English speaking through this studying abroad program. To be an interpreter, I need to acquire proper pronunciation so I chose Canada, known as a place where there is less of an accent and clear pronunciation. After returning to Japan, I’m planning to take an certificate exam to be an interpreter using English that I will brush up on through the program.
留学目的を設定し、より充実した留学を
英語圏の国に身を置き、生活しながら英語力を伸ばすことのできる「留学」。
限られた留学生活をより充実したものにするためには、留学する目的を明確化しておくことが大切です。留学先やコース選択の際の指標ともなり、現地でのモチベーション維持にも繋がります。できるだけ具体的に、少し高めのレベルに設定しておくことがおすすめです。留学や奨学金の申請時にも提出を求められることもあるため、帰国後のビジョンをしっかり思い描いておきましょう。