英語ニュースをリスニングの勉強に活用するメリットと効果的な学習法
2018.12.17
日本で暮らす英語学習者にとってリスニングはスピーキングに並び、苦手意識を抱きやすい分野でしょう。英会話をスムースに進めるため、そして試験対策のため「英語耳」をつくっていくにはどうしたらよいでしょうか。
英語のニュースと聞くと、難しい単語が並ぶイメージがあるかもしれませんが、実は初心者~中級者にとっては映画やドラマよりも扱いやすい教材でしょう。特に社会人の英語学習者にとって、ビジネスの面でもプラスになる絶好のリスニング教材です。それらの理由を説明していきましょう。
リスニング学習に英語ニュースを活用するメリット
まずは英語ニュースをリスニング教材にすることで得られる大きなメリットを3つご紹介します。最新のニュースを聴くことは、「英語耳」をつくることだけには留まらない幅広い効果があります。
聴き取りやすい英語を聴くことができる
実際ニュースを聴いてみると、映画や海外ドラマの音声などに比べて聞き取りやすさを感じるのではないでしょうか。それはニュースキャスターの発音する英語はクリアなことが多いからです。またスラングが使われることがなく、これまで学校で学んできた表現が使われることもわかりやすさにつながっています。
イギリスのBBCやアメリカのCNNなど、世界的なメディアのニュースキャスターの発音であれば、良いお手本になるでしょう。
教材選びでは自身のレベルに合わせるだけでなく、イギリス英語を学びたいのか、アメリカ英語を学びたいのかという視点も大切です。TOEIC® L&Rテストのためであれば、いろいろなアクセントのものを聴くのがいいでしょう。
新しい英語に触れられる
英語は常に少しずつ変化しています。日本語にも死語と言われ、使われなくなる単語があることから、英語も同様だと感覚的に理解できるかと思います。
英語ニュースでは、常にその時代に相応しい言葉が使われています。古びた英語が使われることはあまりありません。またニュースの記事の中には、事象を解説する表現もありますが、そこからも古びていない表現が学べます。日本の和英辞書でひいた単語が、実際はネイティブに使われていないということもあるので、生きた表現を知ることは非常に大切です。
最新の国際社会で通用している語彙を身につけられるのは、一昔前の映画やドラマの動画にはない魅力ではないでしょうか。ニュース教材の中でも英語字幕がついた動画が視聴可能なものもあります。音声だけよりも理解の助けになるでしょう。
情報収集ができる
海外ニュースを視聴することで英語学習だけではなく、情報収集を兼ねられます。日本には流れてきていない情報に触れることもありますし、同じ内容であっても海外メディアの日本とは違う視点を目の当たりにしてカルチャーショックを受けることもあるでしょう。
ニュースの教材は無尽蔵であることも魅力です。新しいニュースは毎日つくられます。ニュースの内容は毎日異なります。これらから得た情報は自分の教養となるというのもうれしいことです。
例えばビジネスの場面において、自分でプレゼンテーションする機会ができたとします。ニュースで学んだオフィシャルな表現は、そのまま活用できるでしょう。このようにアウトプットにもつなげやすいという実践的な要素も見逃せません。
英語ニュースでリスニング力を上げる方法
世の中では常にいろいろなことが起きているので1つのメディアを取ってみても、1日に提供しているニュースは数多くあります。その中から、自分が興味のある分野、ビジネスで関連のある分野などを選ぶのがよいでしょう。具体的なリスニングの練習法をご紹介します。
単語、文法の勉強も並行して行う
まずリスニングをするには、下地が必要です。英語の基礎力が身についていないと、文章の意味を理解することができず、長続きしにくいでしょう。まずはリーディングで、なんとなくであってもニュースを理解できるくらいの力が必要です。中学レベル程度の基本的な文法をマスターし、文の構成が掴めるようにすることが必要です。
さらに、時事に関する英単語を習得しておけば、大きな理解の助けとなるでしょう。
集中して聞く
英語はただ聞き流すだけでは上達しません。集中して聴くことが必要です。ただ聴き流すようにしているだけでは、ニュースの内容を理解できないため、学習が苦痛になります。
初心者はまず精聴すること。これは一字一句が聴き取れるまでくり返し聴くような方法です。そして、聴き取れるようになってきたら多聴します。これは精聴とは逆に、一字一句を聴き取るのではなく、ざっくりと意味を掴むスタイルです。少しずつスキルアップをしていきましょう。
理解できるまでくり返し聞く
初心者~中級者であれば、ニュースの英語を一発で理解できることは、そうないと思っていていいでしょう。一度で理解しようと気張らずに、わからない部分を何度もくり返し聴くことで、聴き取れるようになっていけばいいのです。
特にニュースで話される英語には、難しい単語が多く含まれているので、理解できないとがっかりする必要はありません。リスニングを何度もくり返すことで、知っている英単語やフレーズが蓄積されていきます。最初はわからないものだらけでも、1日5個でも毎日新しい表現を覚えれば、あとになればだいぶ違いが出てきます。
スクリプトを活用する
リスニングをするからには、やはり答えが欲しいと思う方が多いかと思います。英語学習用にスクリプトを展開しているメディアも存在します。
特に有名なのが、「BBC LEARNING ENGLISH」や「VOA (Voice of America) 」といったサイトです。記事のスクリプトを使い、聴き取った内容を詳細にチェックすれば、自身の弱点が掴めますので、今後の対策に生かせます。
英語ニュースを無料で聴く方法
さきほども英語学習に便利なサイトを紹介しましたが、他にも無料でニュースを聴けるツールがあります。ニュースを題材としたリスニング教材をスマホで簡単に手に入れることが可能です。
インターネットラジオを聞く
近年はインターネット経由で、世界中のラジオを日本にいながら視聴することができます。そして英語学習用に無料のインターネットラジオの番組が数多く配信されているという便利な時代です。なかにはリスニング学習を目的に、丁寧な発音が聴けるサイトも存在しています。
世界中のラジオのいろいろなアクセントの英語がよりどりみどり。そのため選ぶときはまず、サイトを発信している国に注目しましょう。習得したい英語がイギリス英語だったらBBCなどイギリスのラジオ局を、アメリカ英語だったらアメリカのラジオを選ぶのがいいでしょう。
「News English Radio」で検索すれば、ポッドキャストを含め情報が出てきます。
アプリを活用する
スマホのアプリには、話題の英語ニュースを無料で聴くことができるものが多数存在します。英語のラジオ放送がまとめられたアプリや、日本国内のニュースを外国向けに配信するアプリなどさまざまです。さらにはWebの記事を英語で読み上げてくれるアプリもあります。
英語のラジオ放送がまとめられたアプリのおすすめは、イギリスの「BBC iPlayer Radio」です。ニュースだけでなく、ラジオドラマなどさまざまな分野のチャンネルが用意されています。
また「NHK WORLD RADIO JAPAN」では、日本のニュースを英語にするときにどういった表現になるのかを学べるでしょう。
バランスよく英語のスキルを伸ばす
今回は英語ニュースを使ったリスニングスキルの鍛え方をご紹介しました。 しかしリスニングだけに注力していても、会話力をはじめ、総合的な英語力を底上げしづらいのも事実です。会話力を伸ばすには、目の前の人が発する言葉を聴き取り、認識したうえでレスポンスするというコミュニケーションを実践していくことが必要です。
シェーン英会話では、英語指導法のトレーニングを重ねた※ネイティブ講師たちが、このコミュニケーション力のトレーニングをお手伝いします。ぜひ、シェーン英会話での実践的なレッスンをご検討ください。
※英語教授の国際標準の資格であるCELTAやCerTESOLを有する人材をおもに採用。さらに、英国のトリニティ・カレッジ・ロンドンから世界レベルの英語指導資格のコースプロバイダーとして認定されているシェーン英会話のアカデミック部が、56時間の指導法研修を実施。講師は着任前の受講が義務づけられています。
CELTA:Certificate in Teaching English to Speakers of Other Language(ケンブリッジ大学が認定している英語教授の国際資格)
CerTESOL:The Certificate in TESOL(トリニティ・カレッジ・ロンドンが認定している英語教授の国際資格)