シャドーイングのやり方とは?コツをつかんでネイティブ並みの発音に

2018.11.30

勉強法

英会話を習っていると、ネイティブの先生のような発音を手に入れたいと誰もが思うはず。効果的に発音をよくしていく方法に、シャドーイングがあります。
シャドーイングとは耳慣れない言葉かもしれませんが、簡単に言えばとてもクイックな復唱です。文章を聴き終わった後にくり返すのではなく、聴いたそばから真似して口に出していく、少し高度なリスニング、スピーキングのトレーニング方法です。
英会話のみならず、語彙力など全体的に英語力を底上げするため、TOEIC® L&RテストやTOEFLの得点アップにも有効です。

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英語学習の効果を高めるシャドーイングとは

シャドーイングとは何か、英語学習者にとって耳で聴いたことをすぐさま発話する目的とメリットは何かを説明します。

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シャドーイングとは

英語を聴きながら、影のように追いかけて発音するスピーキングの練習方法をシャドーイングといいます。これは、英語のshadow(影)が由来です。
聴こえてくる英語を後から追いかけて復唱します。もともとは同時通訳を目指す人のためのものだったそうです。中上級者向けともいわれますが、簡単な英文を使うのであれば、英語初心者も始めやすいでしょう。

シャドーイングの効果

・リスニング力の向上

教材にする音声と同じ発音・スピードでくり返す必要があるため、真似しようと英語を集中して聴くことになります。聴き取りづらい単語は、何度もくり返し聴き、それでもわからなければスクリプトを見てから真似することで理解できるでしょう。シャドーイングは英語の発音・スピードの聴き取りに慣れていくのに効果的な学習法なのです。

・発音の改善

ネイティブの英語を真似して発音するため、発音が良くなりやすいのが特徴です。リズムとイントネーションを真似することで英語らしさが増し、ネイティブの発音に近づきやすい勉強法です。特に日本人には馴染みの薄い、リンキング(2つの単語の最後と初めの音が連結すること)の発音等も練習で身につきます。
例)I'll take it.(それを買います。)

・語彙力アップ

シャドーイングは文章に知らない言葉が含まれていると、真似するのが容易ではありません。そのため知らない単語や熟語が出てきたときに調べる習慣が身につくでしょう。この機会にスペルもしっかり覚えてしまいましょう。単語集から単語だけを覚えていくことと違い、一つの英文の流れに沿って覚えようとするため、より効率良く習得できるはずです。またすでに知っている単語であっても、文中で実際に使われている英語を声に出して練習するため、より実用的な単語の使い方が身につきます。

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シャドーイングの流れ

ここではどんな手順でシャドーイングを実践するのか、流れについて説明します。単に耳にした言葉を口にするだけではなく、ほかの工程も必要になってきます。学習効果をアップさせるため、どれも欠かすことのできない重要なポイントです。しっかり内容を確認しましょう。

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集中してリスニングする

最初はテキストを見ずに全文を聴きます。リスニングを通して英文のおおまかな内容を把握する練習をしましょう。また聴き取りづらかったところを覚えておくと、シャドーイングの段階でその箇所を意識できます。

シャドーイングをする(1回目)

テキストを見ずに行います。聴こえてくる英文を追いかけるように発音します。
ここでシャドーイングでどれだけ聴き取れているかを確認するため、自分の声を録音してみましょう。追いかけながら発音しているので、自分の耳には見本と自分の声と2つの種類の声が入ってきています。見本の声とかぶっているので、口にしたつもりのものがきちんと発音できているかどうかを録音した音声で客観的に確認してください。

録音した音声を確認する

録音した音声とテキストを照合して、内容が合っているかどうかを確認します。間違っていた箇所に注意して、2回目のシャドーイングで改善するように意識してください。わからない単語や熟語も同時に確認し、音読して発音をチェックします。また不明な文法も洗い出し、文章の内容を正確に把握しておきましょう。そうして2回目のシャドーイングに備えます。

シャドーイングをする(2回目)

2回目のシャドーイングは、不明点をすべて明確にしてから行います。特に1回目のシャドーイングで追いかけられなかった部分を意識して練習します。慣れてきたら英文の意味を理解しながら練習をくり返し、しっかりと例文をマスターしていきましょう。

シャドーイングの効果を高めるポイント

効率的にシャドーイングを練習するために知っておきたい注意点を挙げておきます。

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しっかり声を出して練習する

自信がない部分や聴き取れなかった部分は声が小さくなりがちです。最初から完璧を目指さず、だいたいでいいので、はっきり声に出すことを意識しましょう。自分が苦手とする単語の発音がわかるのもメリットです。日本語と違って英語は口をより大きく動かす言語なので、それを意識すると発音が違ってきます。

英語のリズムに注意して練習する

音を区切る位置やイントネーションを意識してシャドーイングをしましょう。英文の中で大事な部分や意味の切れる位置が把握できるようになっていきます。英語の独特のリズムに慣れるため、聴き取りやすくなるでしょう。

自分に合った教材を使う

シャドーイングに使う教材は難しすぎても簡単すぎても効果が期待しにくいものです。まずは、英語のスピードに追いつける教材を使いましょう。初心者は長すぎない教材を選び、徐々に慣れていくと良いでしょう。
自分の興味が持てる内容の題材を選ぶと理解しやすい面もあります。BBCなど音声データもあるニュースサイトなら、関心のあるニュースがみつかるでしょう。また、好きなコンテンツ、例えば印象に残った映画の場面の会話をピックアップして真似してみるのも一案です。英語の勉強が楽しくなります。

わからない部分をそのままにしない

単語や熟語、内容のわからない部分を明確にすることが大切です。言葉のスペルや意味がわかると、スムースに文章を発音することができるようになりますので、スクリプトや辞書を使ってしっかり調べましょう。2回目以降のシャドーイングでは意味を理解しながら練習できるようにします。
わからない部分を把握することで自分の苦手な部分が明確になり、学習のポイントを定めやすくなります。

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シャドーイングが自信をくれる

リーディングは黙読なので電車内などでもできますが、シャドーイングは声に出すため、基本的には自宅での勉強方法になるでしょう。毎日短い時間であっても、シャドーイングを実践する時間を確保しましょう。
「今さらネイティブ並みの発音なんて無理だろう」「日本語っぽい発音でも割と通じる」という考えの人もいるかもしれません。でも、発音が間違っていると簡単な単語であっても通じないことがあります。やはりある程度発音を磨いておくことは大切です。
シャドーイングでイントネーションやリズムを身につければ、スピーチの飛躍的な上達も望めます。もちろん、それらが体にしみ込めばリスニングは楽になります。シャドーイングは英語学習の有効な手段です。