日常英会話の上達に効果的な勉強法|学習のポイントと頻出フレーズ11
2018.11.05
英語学習の目的として、「日常英会話の上達」を掲げる初学者は多いものです。しかし非効率的な勉強法になっていたり、途中で目的がすり替わったりと、勉強が順調に進まないケースもあります。
そこで今回は、日常英会話の上達に向けた勉強法をお伝えするとともに、覚えていただきたい頻出フレーズをご紹介します。
残念ながら一朝一夕に日常英会話をマスターすることはできませんが、確実に目標へ向けて歩みを進めていただければと思います。
日常英会話を上達させるポイント
日常英会話を上達させるために意識するべきポイントを3つお伝えします。いずれも言われてみればうなずけるものばかりだと思いますが、実践している人は少ないものです。これらを意識して毎日繰り返せば、日常英会話は間違いなく上達していきます。
短く、簡潔に話す
自分が話すときに意識していただきたいのは、「簡潔であること」に尽きます。
日本語であれば、後から思いついたことをとりとめもなくしゃべっても話として成立するかもしれません。しかしネイティブではない英語においては、まとまりのない話の進め方をすると本当に伝わりません。
まずは結論から伝え、次に理由を話すようにします。このように、話すことを短く簡潔にするよう意識しましょう。
追加情報や詳細情報をすべて話す必要はありません。
自分から挨拶や質問をする
英会話においては、受け身の姿勢を取らないようにしましょう。自分から挨拶や質問をし、積極的に話題を提供することが重要です。
自分が会話のイニシアティブを取ることで、話題を限定できるためかえって相手が何について話しているのか理解しやすくなります。
文脈が想定できるので、一言一句聞き取れなくても問題なくなります。
なお、各トピックに関する質問例や回答例のパターンを覚えておくと、よりスムーズに話を進めやすいです。
返事の仕方を工夫する
質問だけではなく、返事の仕方も重要です。
英語では即座に反応を返す必要があるため、反応の仕方に関する単語やフレーズをたくさんストックしておきましょう。
ストックが増えれば、返事の仕方がマンネリ化しにくくなります。
「How are you?」のような頻出フレーズに対する返事の仕方も、「I'm fine.」「I'm good.」だけではなく「I'm all right.」「Excellent!」「So so.」などさまざまです。
定型に慣れてきたら、意識的にバリエーションを増やすよう心がけてください。
日常英会話力を鍛える勉強法
日常英会話は、実際に会話のレッスンを重ねないと身につかないものではあります。
しかし、前述の通り表現のストックが必要であることを踏まえると、単語や文法などを通じて日常英会話の学習をすることも必要です。
日常英会話の学習ステップを4段階にまとめました。
英語の基礎を復習する
まず中学レベルの基礎的な英文法を復習し、確実に身につけてください。日常英会話では複雑な文法が必要なわけではなく、中学3年生ぐらいまでの内容さえ理解していれば問題ありません。
基礎がないと英会話力は頭打ちになりますので、「少し簡単かな」と思うくらいの参考書やアプリなどを使って文法学習をしておいてください。
英会話スクールなどで英語を話す機会があるのに、英会話力が伸びないという人の多くは英文法に課題があります。
基礎さえ押さえておけば、基本的な日常英会話には対応可能です。ぜひ基礎に立ち戻ってください。
日常生活で使う身近な単語を優先的に覚える
英文法だけではなく、単語面でも対応できるようにしましょう。日常生活で使う単語の中には、あまり学校で習う機会のないものもあります。
家電や日用品、食べ物、天候、交通など日常会話で頻出する単語について優先的に覚えるようにすると、日常英会話への対応力も上がります。 家の中にあるものやテレビ番組など、気になったらすぐ辞書で調べる癖をつけることをおすすめします。気になったそのときに覚える習慣が、単語力の向上には重要です。
頻出フレーズを覚える
単語以外の頻出フレーズについても、優先的に覚えるようにしましょう。先ほどの「How are you?」やそれに対する答え方もそうですが、日常英会話で使うフレーズはある程度限られています。
「覚えきれない」と感じるかもしれませんが、実はある程度フレーズのストックがあると応用が利くようになります。
逆に暗記しているフレーズの絶対量が少ないと、いくら英会話の練習をしてもあまり日常英会話力は伸びないケースが多いです。
「英会話力」と聞いてスピーキング練習に力を入れる人も増えてきましたが、実はスピーキングの大前提に英文法や単語、言い回しなどの知識量があります。
通勤通学時やトイレに入っているとき、休憩中などのすき間時間を利用して、コツコツ覚えていきましょう。
英語を使う場所に身を置く
知識をある程度インプットしたら、いよいよそれをアウトプットできる場所に身を置くようにしましょう。
英会話スクールや国際交流会などの場が、英語によるコミュニケーションを試す格好の機会になるはずです。実際に英語を使って対話することにより、「発音が原因で理解されづらい」「話が長くなると理解しきれなくなる」など、自分の英語力における弱点や覚えるべき表現などを浮き彫りにできます。
対話によって明らかになった課題は、自学自習を通じて解消するよう努めましょう。
解消できたら、再度英会話を実践できる場所に行って自分を試します。こうした「実践→改善→実践→改善→……」のサイクルを繰り返すことで、日常英会話力はめきめきと上達していくのです。
日常英会話の頻出フレーズ11選
実際に日常英会話で頻出するフレーズを、質問と回答をセットにしてご紹介します。
初対面でよく使われるフレーズ
初対面の相手に対する自己紹介や質問の際に使えるフレーズです。
【質問例】Where are you from?(どちらの出身ですか?)
【回答例】I was born in England.(イングランド生まれです)
【解説】
出身に関する質問は、初対面の相手に必ずと言っていいほどすることになると思います。「Where are you from?」は覚えておきましょう。
【質問例】May I ask your age?(何歳ですか?)
【回答例】I'm 30 years old.(30歳です)
【解説】
年齢に関する質問といえば「How old are you?」を想起するかもしれませんが、これでは若干ぶしつけに聞こえます。「May」を頭に付けるなど、もう少し丁寧な聞き方が多くなります。答え方はそれほど難しくありませんが、そもそも初対面で年齢を聞くことは多くないでしょう。
【質問例】How long have you been in Japan?(日本に来てどれくらいになりますか?)
【回答例】I came to Japan five years ago.(日本に来て5年になります)
【解説】
質問例は、他にも「When did you come to Japan?」などが考えられます。こちらは、日本に来てからの経過年数というより日本に来た年(何年前か)に注目した外国人への聞き方となります。どちらでも問題ありません。
【質問例】What do you do for living?(あなたのお仕事は何ですか?)
【回答例】I'm a Web designer.(ウェブデザイナーです)
【解説】
仕事については、上の質問例や「What do you do?」などが最もオーソドックスな聞き方となります。「What is your job/occupation?」もよく使われます。
【質問例】What do you do in your free time?(趣味は何ですか?)
【回答例】I like watching movies.(映画鑑賞が好きです)
【解説】
趣味の聞き方もさまざまですが、あまり「hobby」という単語を使うことはありません。質問例のように「自由時間に何をしていますか?」という聞き方の方が一般的です。
相手のことについて聞くフレーズ
会話は、質問と回答の積み重ねで進行していきます。ここでは、初対面でも友人・知人レベルの関係でも使える質問フレーズを挙げてみました。他にも、使えそうな質問があれば自分で考えてみましょう。
【質問例】What are you doing tomorrow?(明日は何をする予定ですか?)
【回答例】I'm free tomorrow.(明日は暇です)
【解説】
明日の予定を聞く質問としては、質問例の聞き方が最も分かりやすいでしょう。明日の予定を聞き「I'm free」と言われたら、「~しようよ」とか「~しない?」など提案するのがスムーズな会話の流れとなります。
【質問例】Which do you prefer, chess or shogi?(チェスと将棋ではどちらが好きですか?)
【回答例】I prefer shogi.(将棋の方が好きです)
【解説】
「~の方が好き」という意味として、質問例の「prefer」以外に「like~better/more」もあります。「Which do you like better~」でも問題ありません。
【質問例】What is your dream?(あなたの将来の夢は何ですか?)
【回答例】My dream is to be a professional musician.(私の夢はプロのミュージシャンになることです)
【解説】
将来についての質問もよくなされます。ストレートに「What is your dream?」と聞いて構いません。また、自分が聞かれたときに備えて自分の夢が何なのか考えておきましょう。日本語の「夢」という言葉ほど壮大なものである必要はありません。
さらに尋ねたいときのフレーズ
話を広げるために、質問を深掘りするフレーズも覚えておきましょう。
【質問例】Could I talk to you for a minute?(少しお時間をいただいてもよろしいですか?)
【回答例】Of course!(構いません)
【解説】
少し丁寧に、「could」を使った質問です。カジュアルな関係であれば、「Do you have a minute?」や「You got a minute?」と聞いた方が自然です。質問例のように丁寧な言い方と併せて覚えておきましょう。
【質問例】What do you think about this?(あなたはこの話についてどう思われますか?)
【回答例】Sounds good.(いいですね)
【解説】
「~についてどう思うか?」と聞く場合は、「What do you think about~」を使えば大丈夫です。フォーマルな場でもカジュアルな場でも、ともに使えます。
【質問例】Why do you think so?(なぜそう思われるのですか?)
【回答例】Because he often makes a slip of the tongue.(彼はいつも失言ばかりしているからです)
【解説】
相手の主張の理由について詳しく聞きたければ、「Why do you think so?」がベストでしょう。英会話では、主張について理由を聞かれることがきわめて多いため、自分も「Why」と聞かれたときのために理由とセットで話をする習慣を身につけたいものです。
日常英会話の上達は一日にしてならず
日常英会話は、地道な暗記と会話練習の繰り返しによって少しずつ身についていくものです。なかなか上達を実感しにくいため、モチベーションが途切れそうになることもあると思います。
「とにかく挨拶をマスターする」「毎日3回は質問する」など、目標を小分けにすることが有効です。また、今回ご紹介したような頻出フレーズの暗記を進めることもおすすめします。