ハロウィンのTrick or Treatって、どんな意味?
2020.10.01
日本でもハロウィンがすっかり定着していますね。10月末になると、思い思いのコスチュームやペイントなどで仮装し、街を練り歩くイベントが各地で開催されるようになりました。
10月31日に子どもたちが「Trick or Treat!」と叫んで家々を回り、お菓子をもらうのがハロウィンのイベント。「Trick or Treat」って、何を意味しているのでしょうか。
そこで今回は、ハロウィンの歴史をご紹介。ハロウィンイベントに参加する人もしない人も、欧米圏におけるハロウィンの歴史をひも解いてみましょう。
Trick or Treatとは?
Trick or Treatとは、ハロウィンのイベントで子どもたちがお菓子をもらうために使っている言葉です。子どもたちはもらったお菓子を持ち寄り、ハロウィンパーティを楽しみます。
Trick or Treatはそのままでは「いたずらか、お菓子か」といった意味になります。
このtreatは、動詞。「~に待遇する」の意味を持ちますが、それがお菓子になるとは英単語の技です。ヘアケアのトリートメントは髪のためになる保護や手当を意味していますよね。だから子どもたちにも「手当=お菓子」をよこせといったところです。ただし「いたずらするぞ」というのは子どもたちの決めセリフで、ほんとうにいたずらをするわけではありません。
余談ですが、シャンプーと併せて使うリンスも和製英語で、元々は「すすぐ・洗う」とい意味なので海外の家電の文字にはご注意を。衣類をケアしてくれるわけではありません。
「Trick or Treat」省略文で、分かりやすく語を補うと
「Treat me, or we'll trick you」
なります。日本語にすると「もてなせ、さもなければ悪事を働くぞ」といったところでしょうか。
日本語でも、日常会話で単語や語尾などを省略する事例はしばしば見られます。「Trick or Treat」も、長い時間を経て生まれた言い回しなのでしょう。
ハロウィンは日本のお盆?
日本語ではハロウィンは万聖節。キリスト教の聖なる日のひとつで、10月31日の夜にあの世に行った者たちは家に帰ることができたとの言い伝えがあります。だから10月31日の夜の空にはたくさんの霊たちに交じって、悪い魔物たちも飛び回っていたのです。
空を飛ぶ彼らが「Trick or Treat!」と叫んだので、悪霊さんたちをお手当のお菓子でもてなしをして、静かになってもらうようになったようです。
なぜ10月31日かというと、もともとケルト人の一年の終わりが10月31日であり、収穫期の終わりと冬の始まりの時期でもあったことでお祭りが行われていました。それでこの時期に行うことになったようです。
日本でも10月は神無月と異称があり、この月には神様たちが出雲に集うと言われています。収穫と冬の訪れの節目に、欧米も日本も、人々たちは何かしらのお祭りを仕掛けたい気分だったのですね。
ハロウィンってなんで仮装?
ハロウィンで不気味な仮装をするのは、もともとハロウィン自体が死者の魂や精霊、悪霊と関連の深いイベントだから。
前述のように、ハロウィンはもともと死者の魂や精霊をなだめるためのお祭りでした。中世には精霊の格好をして家々を回り、歌や劇と引き換えに食べ物や飲み物を得る風習も一部の地域で存在しました。
20世紀半ばになってアメリカを中心にハロウィンが一般化すると、ハロウィンで子どもが着用する恐ろしげなコスチュームに対して、「悪霊と同じ格好なら襲われない」「怖い姿を見て悪霊が帰ってしまう」といった説も唱えられるようになりました。
Jack-o'-Lanternは、かぼちゃの提灯
Jack-o'-Lanternは、かぼちゃの提灯
ハロウィンイベントを象徴するのが、不気味なかぼちゃの提灯。これはJack-o'-Lanternと呼ばれ、ハロウィンでは、かぼちゃをくりぬいた中にろうそくをともすのが一般的。昔は、かぼちゃではなくカブをくりぬく風習がありました。カブがケルト人にとって身近な農作物であったからです。
よい精霊を呼び寄せ、悪霊を追い払うものと言い伝えられています。
Jack-o'-Lanternの由来は諸説ありますが、その一つが「ジャック」という名の男の物語です。悪行三昧の人生を送ったジャックは悪魔をだまして死んでも地獄に落ちない契約を結びましたが、行いの悪さから天国行きも拒否されてしまった結果、カブをくりぬいて明かりをともしながら安住の地を求めてさまよっているというものです。
ハロウィンのお菓子は魔除け
今では、ハロウィンで子どもたちがもらう(大人たちがあげる)お菓子には魔除けの意味がこめられているとされています。精霊が家の中に入り込まないよう、お菓子を渡すことで帰ってもらうということです。日本の節分に似ていますね。
配るお菓子の定番はキャンディやクッキーですが、どんなお菓子でもOK。そのため、ハロウィンの時期になるとお菓子メーカーが趣向を凝らした「ハロウィン用お菓子」を販売しているのです。
Trick or treat!
それでは最後にどんな風にやり取りしているのか、のぞいてみましょう。
Children walking around their local neighbourhood...
*トントントン* (Knock on the door)
Kids: "Trick or Treat!"
Neighbour: "Wow! Look at your costumes! What did you come as?"
Kids: "A witch!"
Kids: "A ghost!"
Kids:"Spiderman!"
Kids: "An evil princess!"
Neighbour: "Impressive! I chose treat! Do you want some candy?"
Kids: "Yes, please!"
Neighbour: "OK. Take 2 each."
Kids: "Thank you!"
皆さんも楽しいハロウィンを!Happy Halloween!
楽しいレッスンの様子を動画で見る!
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