Royal Opera House~From the United Kingdom
2019.11.15
英国コラム
英国の芸術の殿堂、そこで起こったあるエピソードをご紹介します。
この劇場の歴史は古く、1732年にヘンデルのオペラが上演されました。ロイヤルの冠は、エリザベス女王とチャールズ皇太子がパトロンを務めているからで、ロイヤル・オペラとロイヤル・バレエの本拠地の劇場として、演目を上演しています。
火災などで度々建て替えられていますが、今もさん然と輝くオペラとバレエの殿堂です。
でも今回はそこで起こったお話。
その劇場の前である女性が射殺されました。それもあの高名なサンドイッチ伯爵の愛人だったと言われる女性マーサ・レイ。聖職者でもある牧師が、彼女に横恋慕した挙句の凶行だったようです。聖職者がサンドイッチ伯爵の愛人を殺害とは、当時としても大きなスキャンダルとなったことでしょう。
でもマーサの幽霊はここではなく、他の場所に現れるそう。なぜかと言うと、サンドイッチ伯爵と逢瀬を重ねた場所に未練を残しているわけです。
そんな凄惨な事件も遠い昔。今でも約2200名も収容できるロイヤルオペラハウスは、多くの演目で観客を魅了し続けています。